「報道陣は事前にシンガポール政府の情報通信省メディア部門に取材申請が必要。5月29日の申込締め切りまでに、わが社はキャスターや追加要員を含めて40人ほど登録した。宿泊先は5つ星ホテル。1泊3万円ほどで、他局も大体、同じような態勢だ」
当然、ホテルは予約が殺到。会談会場の有力候補である市内の「シャングリラ」(747室。1泊約3万3000円~)と「マリーナベイ・サンズ(MBS)」(2561室。同約4万3000円~)は大混乱した。
現地メディアでは〈シャングリラは報道機関の予約申し込みが殺到、宿泊料は通常の3倍近い1泊1000シンガポールドル(約8万円)に跳ね上がり、間もなく満室となった〉(シンガポール時事・5月25日)と報じられたが、トランプ大統領の“ドタキャン騒動”でキャンセルが続出。
それが一転、予定通りの日程で首脳会談が開催される見通しになったのだから、6月12日の両ホテルは再び満室になっているだろう──本誌がMBSの予約窓口に電話すると、日本語対応のスタッフが「空イテマスヨ」と答えた。シャングリラも同様に「空室あり」。
ただし、一般客の料金は全額前払いで、返金・変更不可の規定がついていた。この条件であれば首脳会談が再び中止になったり、会場が別の場所だと発表されてキャンセルが殺到しても、ホテルがメディア関係者などの予約客から料金をとっりぱぐれる心配はない。