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2018.06.08 07:00  週刊ポスト

脳梗塞の後遺症に苦しむ45歳男性 妻への罪悪感に悩む日々

後遺症は恐ろしい

 脳梗塞の後遺症は、それが起きた脳の部位ごとに症状が異なる。左耳上の「頭頂葉」の血管が脳梗塞になった場合は、喋ったり、手を動かしたりすることに障害が残る。脳神経外科医の工藤千秋氏が解説する。

「頭頂葉の脳梗塞でいえば、典型的なのは長嶋茂雄さんのケースです。長嶋さんは頭頂葉に加え、耳の奥の側頭葉の血管にも脳梗塞が発生したため、言語障害と右半身の手足に運動障害が発生してしまいました」

 長嶋氏と同様の後遺症に苦しむTさん(45)が感じた、利き手が思うように動かないもどかしさは、まさに当人しか分かり得ない。

「好物のラーメンやそばをフォークで食べることが、こんなに悲しいことだったとは思わなかった。箸で持ち上げて啜りたいのに、手が思うように使えないから旨く感じなくなる。ラーメン屋でいい年した大人が、“フォークをください”と頼むことに耐えられなくなって、家でしか麺類を食べなくなりました」

 しかし、それが新たな“罪悪感”を招いてしまった。

「具や汁をそこら中にこぼして妻に気を遣わせるし、2階の書斎へ行くために階段を上がる時にも毎回、妻の肩を借りるようになってしまった。パートに出かけるときの妻の笑顔は、私の世話から解放される束の間の喜びの表情なんじゃないかと思うことがあります」

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