──いま、田端さんが注目する人材は誰ですか?
田端:いま、7月に出る僕の新著『ブランド人になれ!』を編集してくれている幻冬舎の箕輪(厚介)さんはヘンで、凄いと思います。
彼の50%は古き良き編集者なんですよ。言うたら“人たらし”です。五木寛之さんの新刊が出ると5日以内に手紙を書き、それを長年続けて、25通目に会うことができたという幻冬舎の社長・見城(徹)イズムを踏襲している。一方で、50%はデジタルでソーシャルな人間。アウトプットはまったく紙にこだわらないんです。その新旧がごちゃまぜになっている感じが面白いなと。
上司である見城さんに対しての距離感も絶妙なんですよね。「俺は絶対面白いと思って本を作ってるけど、万が一、売れなかったら見城さんの別荘をひとつ売ればいいんです」なんてことを、オープンな場で平気で言う。しかし、決して逆鱗には触れない。言動が天然なのか計算なのかわからないし、恐らく自分でもわかっていない。そういう人間が最強だと思います。天才は天然だし、天然は天才です。
◆子供を抱っこしながらでも、ツイッターしています
──田端さんはサラリーマンであると同時に、家庭人でもあります。両立の秘訣はありますか?
田端:僕にとっては、正直、仕事してるよりも、家で子供と向き合っている方が大変です。岡田斗司夫さんが、30過ぎたら仕事が現実逃避になる、と言っていますが、まさにその通りだと思います。
まあ、これを言うと炎上する以前に、嫁が怒りそうですが(笑)、家族を幸せにできない人は、お客様も部下も幸せにできないんじゃないかという思いはありますね。ただこれはですね、嫁や子供が本当に幸せかどうかは、俺が決めることではないし、さらに言えば、幸せとは何か、という深い問題が横たわっていますから、難しい……。
ひとつ言えるのは、やらないことは決めています。接待ゴルフはしません。土日に、物理的に拘束されるような予定はほぼ入れない。その代わり、ソーシャルメディア外交活動をしています(笑)。接待ゴルフより効率的だし、僕にとっては得意なこと。組織で働く以上、ある程度の社交は大事だと思うんですね。
だから接待ゴルフを否定するつもりはまったくないんです。ゴルフが好きな人はゴルフをすればいいし、フットサルでも、麻雀でもいいと思う。僕は子供を抱っこしながらでも、ツイッターしています。