「制度の運用面では、厚労省がもっと厳しく施設に入所拒否しないように指導したり、保証人がいない人は民間の保証会社を利用しやすくするといった対策が必要でしょう。
しかし、まずは高齢者の側が、自助努力で身を守るしかない。身寄りがない人も、探せば遠い親戚や昔の友人はいるはずです。おひとりさまになっても、普段から緊急連絡先として身元保証人を頼めるような人間関係をちゃんとつくっておく。これが一番大切な心構えではないでしょうか」(結城氏)
寝たきりになった時の備えとして介護保険制度があるはずなのに、介護施設に入居するのはハードルが高く、入ったら入ったで介護事故のリスクにさらされる。なんと「終活」が難しい国になったことか。
※週刊ポスト2018年6月22日号