「どの分野の教授も研究費の調達に苦労するなかで、この助成はわかりやすい恩恵になる。田中氏流の人心操縦術でしょう。指定研究には数百万円規模の金額が用意され、研究者の求心力を高めるはたらきを持っていると考えられます」

(日大は「研究費は研究内容によります。(選定には)募集要項に基づき、厳正な選考を経ています」と回答した)

 田中理事長を頂点とした日大という巨大ピラミッドの“統治構造”。タックル問題を契機に、教職員から「信賞必罰」をことさらに恐れる声が上がり始めた。

「学問の自由」にもかかわってくるそのマネジメントの構図は、悪質タックルを生んだ部内の上下関係と、相似形をなしているようにも見える。

※週刊ポスト2018年7月6日号

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