薬剤師の主な業務は、処方薬の調剤と患者の服薬状況の確認、および服薬についての助言だが、「市販薬」や「サプリメント」についての知識も必要不可欠だ。医薬情報研究所取締役で薬剤師の堀美智子氏が語る。
「両方ともお薬手帳には記載されませんが、処方薬との飲み合わせが悪く、重篤な副作用が生じるリスクを持つものがある。調剤時にサプリや市販薬の利用を確認しない薬剤師はお勧めできません」
患者側からの質問も、薬剤師を見極める手段になる。
「例えば市販の風邪薬の中には、血糖値や血圧を上げるものがあり、高血圧の患者が服用し続けると症状が悪化するケースがあります。患者から『今、こういう風邪薬を飲んでいるけど大丈夫?』と質問されても答えられない薬剤師は勉強不足の可能性がある」(堀氏)
また、堀氏は、優秀な薬剤師ほど「患者にわかりやすい言葉で説明する」と指摘する。
「例えば消炎鎮痛剤を調剤・説明する時、『腎機能障害の副作用があります』と言っても、患者はよくわかりません。腎機能が衰えた際の症状を『足がむくんだり、おしっこの量が少なくなったら、薬の副作用の可能性があるのですぐに相談してください』と具体的に説明しないと、副作用を見逃してしまいかねない」
患者の健康状態についても具体的な質問が必要だ。