国内

薬物や拳銃の非合法取引が罷り通る「ダークウェブ」の実状

ネットで非合法な取引が(写真はイメージ)

「週刊ビッグコミックスピリッツ」連載中の『ハスリンボーイ』(“ハスリン”という言葉は「非合法商売」を指す)で原作を担当する草下シンヤ氏が、知っておくべき最近の裏社会ワードとしてあげるのが、「ダークウェブ」だという。耳にしたことはあっても、詳しい内容がわからない方も多いだろう、この言葉……。『裏のハローワーク』を始めとする裏社会をテーマとした著書を執筆してきた草下氏がレポートする。

 * * *
 7月、警察庁が2018年版の警察白書を公表した。特集では「近年における犯罪情勢の推移と今後の展望」と題して、窃盗を中心とした刑法犯の減少が続く現状の一方で、ストーカーや特殊詐欺、サイバー犯罪などが「これまで以上に重要な課題になる」と指摘した。

 このうちサイバー犯罪については、2017年の摘発件数が過去最多の9014件となったことや、昨年10月に神奈川県座間市で起きた9人殺害事件に関連して、交流サイト(SNS)上での不適切な書き込み対策などを取りあげているが、匿名性が高い闇サイト「ダークウェブ」が犯罪の温床になっている点も合わせて指摘をしている。

 このダークウェブとは、インターネット上において特殊なブラウザやツールを使用しないとアクセスすることができないサイトである。

 海外のダークウェブにアクセスすれば、違法薬物やクレジットカード番号などの個人情報を皮切りに、拳銃、ロケットランチャー、コンピューターウイルスまで、ありとあらゆる非合法商品が販売されている。

 日本では「Tor」というブラウザを用いてアクセスする「Onionちゃんねる」が有名である。「Onionちゃんねる」を覗いてみると、覚せい剤、マリファナ、コカイン、LSDなどのドラッグが公然と販売されていて唖然とさせられる。たとえば次のような書き込みがずらりと並ぶ。

「氷、都内、手押しします」「野菜、最新品種入荷しました 早いもの勝ち」「東京・埼玉・神奈川販売 良質ネタ販売」「氷、キナコ、野菜なら安心の◯◯商店へ」……。

 氷は覚せい剤、キナコはコカイン、野菜はマリファナの隠語である。

 明確に1グラム○○円と販売価格が書き込まれ、連絡先の電話番号も記されている。もちろん、そこに記されているのはトバシかレンタルの番号だ。実際にダークウェブを経由して違法薬物を購入したことのある知人M氏(42歳)に話を聞いた。

関連キーワード

関連記事

トピックス

大谷翔平と真美子さんの胸キュンワンシーンが話題に(共同通信社)
《真美子さんがウインク》大谷翔平が参加した優勝パレード、舞台裏でカメラマンが目撃していた「仲良し夫婦」のキュンキュンやりとり
NEWSポストセブン
兵庫県宝塚市で親族4人がボーガンで殺傷された事件の発生時、現場周辺は騒然とした(共同通信)
「子どもの頃は1人だった…」「嫌いなのは母」クロスボウ家族殺害の野津英滉被告(28)が心理検査で見せた“家族への執着”、被害者の弟に漏らした「悪かった」の言葉
NEWSポストセブン
理論派として評価されていた桑田真澄二軍監督
《巨人・桑田真澄二軍監督“追放”のなぜ》阿部監督ラストイヤーに“次期監督候補”が退団する「複雑なチーム内力学」 ポスト阿部候補は原辰徳氏、高橋由伸氏、松井秀喜氏の3人に絞られる
週刊ポスト
イギリス出身のインフルエンサーであるボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
“最もクレイジーな乱倫パーティー”を予告した金髪美女インフルエンサー(26)が「卒業旅行中の18歳以上の青少年」を狙いオーストラリアに再上陸か
NEWSポストセブン
大谷翔平選手と妻・真美子さん
「娘さんの足が元気に動いていたの!」大谷翔平・真美子さんファミリーの姿をスタジアムで目撃したファンが「2人ともとても機嫌が良くて…」と明かす
NEWSポストセブン
メキシコの有名美女インフルエンサーが殺人などの罪で起訴された(Instagramより)
《麻薬カルテルの縄張り争いで婚約者を銃殺か》メキシコの有名美女インフルエンサーを米当局が第一級殺人などの罪で起訴、事件現場で「迷彩服を着て何発も発砲し…」
NEWSポストセブン
「手話のまち 東京国際ろう芸術祭」に出席された秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年11月6日、撮影/JMPA)
「耳の先まで美しい」佳子さま、アースカラーのブラウンジャケットにブルーのワンピ 耳に光るのは「金継ぎ」のイヤリング
NEWSポストセブン
逮捕された鈴木沙月容疑者
「もうげんかい、ごめんね弱くて」生後3か月の娘を浴槽内でメッタ刺し…“車椅子インフルエンサー”(28)犯行自白2時間前のインスタ投稿「もうSNSは続けることはないかな」
NEWSポストセブン
芸能活動を再開することがわかった新井浩文(時事通信フォト)
《出所後の“激痩せ姿”を目撃》芸能活動再開の俳優・新井浩文、仮出所後に明かした“復帰への覚悟”「ウチも性格上、ぱぁーっと言いたいタイプなんですけど」
NEWSポストセブン
”ネグレクト疑い”で逮捕された若い夫婦の裏になにが──
《2児ママと“首タトゥーの男”が育児放棄疑い》「こんなにタトゥーなんてなかった」キャバ嬢時代の元同僚が明かす北島エリカ容疑者の“意外な人物像”「男の影響なのかな…」
NEWSポストセブン
滋賀県草津市で開催された全国障害者スポーツ大会を訪れた秋篠宮家の次女・佳子さま(共同通信社)
《“透け感ワンピース”は6万9300円》佳子さま着用のミントグリーンの1着に注目集まる 識者は「皇室にコーディネーターのような存在がいるかどうかは分かりません」と解説
NEWSポストセブン
真美子さんのバッグに付けられていたマスコットが話題に(左・中央/時事通信フォト、右・Instagramより)
《大谷翔平の隣で真美子さんが“推し活”か》バッグにぶら下がっていたのは「BTS・Vの大きなぬいぐるみ」か…夫は「3か月前にツーショット」
NEWSポストセブン