御嶽海(関脇)は名古屋場所での初優勝の疲れからか“休養モード”で、朝乃山(前頭5)、大栄翔(前頭10)、佐田の海(前頭11)は幕内下位で本場所では対戦する可能性も少ない。
「あと2人の豊山(前頭2)、正代(前頭3)も稽古より本場所で力を発揮する典型的ガチンコ力士。
本来なら過去の対戦成績が良くない相手である逸ノ城(関脇)や遠藤(前頭3)、千代大龍(同2)のほか、初顔になる貴景勝(小結)や阿炎(前頭4)などを相手に自分の力を確かめるべきところ。実際、稀勢の里はこれまで指摘されてきた腰高も直っていないうえ、体も絞り切れていない。本場所が始まれば若手力士から金星のターゲットにされるのが目にみえている」(協会関係者)という。
八百長相撲の告発者であり、8月に亡くなった板井圭介氏(元小結・板井)はかつて「巡業は八百長の稽古」と語っていた。
稀勢の里の力が本当に戻っているのかは、その進退を懸けて臨む、秋場所の土俵で明らかになる。
※週刊ポスト2018年9月14日号