例えば、血液型によって「かかりやすい病気」とされている研究結果は、以下のようなものがある。
【A型】胃がんリスクは、最も低いO型と比較して約1.2倍高い(2010年/スウェーデン・カロリンスカ大)
【B型】膵臓がんリスクが、最も低いO型と比較して約1.7倍高い(2009年/米国立がん研究所)
【AB型】脳卒中リスクが、最も低いO型と比較して1.83倍高い(2014年/米・バーモント大)
【O型】胃潰瘍リスクが、最も低いA型と比較して1.15倍高い(2017年/医学誌『Journal of Epidemiology』)
血液型に関する世界の機関による研究は上記以外にも多数存在するが、こうした研究結果を受け、血液型をどう考えるべきか。前出・中川医師が指摘する。
「私は血液型と病気の発症リスクの関係に注目していますが、日々の生活習慣のほうが、はるかに病気のリスクを左右することを忘れてはいけません。
血液型による発症リスクを過剰に恐れる必要はありませんが、医学的根拠のある数字として頭に入れておいた上で、日々の生活習慣を改めることが、予防につながります」
リスクを正しく理解し、正しく予防をすることが肝要だ。
※週刊ポスト2018年9月21・28日号