「地方の『がん診療連携拠点病院』は、地域医療の中核病院であり、他の病院からの紹介で治療の難しい患者さんを多く抱えているので、生存率が低くなりやすい。
そんな状況下であることを考えると、生存率の高い地方病院は、治療のレベルが高いところといえるのではないでしょうか」
ランキングを見ると、全体的に東京や大阪などの大都市にある病院の方が、5年生存率が高い傾向があるが、大都市に比べても地方の病院の治療技術が低いわけではない。
ここでは掲載しきれなかったが、今回の報告書には各ステージの患者数のほか、患者の年代、病院ごとの生存状況把握率なども掲載されている。これらの数値は国がんの公式サイトで見ることができるので、病院選びの参考にしてほしい。
【ランキングの見方】
国がんが集計した全国251病院における、乳がん・胃がん・大腸がん・肺がん・肝臓がんのステージ別の5年生存率を掲載。ここではデータの多い患者数100以上の病院(肝臓のみ80以上)に絞った。その中で、ステージI~IV全体での5年生存率が高い順でランキングを作成。100位より下は掲載していない。
*記載しているのは2008~2009年当時の病院名。
*生存率は、対象となった患者数が30人未満の場合は「─」表示。
*「患者数」には、その病院で初めて診断された患者もいれば、再発の患者や、セカンドオピニオンで訪れた可能性もあり、重複を含む。
※女性セブン2018年10月4日号