『つまらないものなら書くな。この世にない方がマシだ』
これは以前、北川さんが病気で長期間脚本を書くことができなかった時期、ベッドの中からテレビドラマを眺めているときに思ったことだという。
「つまらなかったんですよ、そのドラマ。誰かがやりたいという気持ちを強く持ってやっているとは思えなかった。ただ、時間を埋めている。せっかく元気な体があって、この枠を与えられていながら、こんな気の抜けたものを作るなんて…と悔しかった。そのときの気持ちが、秋風のあのせりふになったんです」
北川さんのリアルに基づくせりふは他にもたくさんある。鈴愛が失聴したときに言った『私の世界は、半分になった』は、失聴してすぐの頃の気持ちだそうだ。
※女性セブン2018年10月4日号