晴は、1995年に他界した実母のおもかげがあるという。
「晴さんと違って母は専業主婦でしたが、重なる部分はたくさんありますね。私は母が弱音を吐くのを聞いたことがなくて、強い人だったなと思うと同時に、すごく心配性なところもありました。腎臓が悪い私のために減塩しょうゆの小さなパックを持ち歩いてくれたりしました。私が『愛していると言ってくれ』を書いているときに体調を崩し、最終回まで見てくれてから逝きました」
子供の頃から「手に職をつけなさい」と繰り返し言われたことが北川さんの「自分の力で生きていきたい」という強い思いを育てたのかもしれない。
9月29日に放送される第156話が最終回。いちばん最後のせりふに注目してほしいと言う。
「まだ最終回の完パケ(編集が終わった状態のもの)を見ていないからなんとも言えないですけどね。私は作家なので、脚本だけの勝負という意味では正解を出したと思っていますが、いつだって完パケを見るまでは本当の正解はわかりません。最終週は何度も何度も書き直したけど、最終回の最後のせりふはポンと浮かびました。何も後悔はありません。
今読むと、われながらいいせりふ(笑い)。ドラマの世界観にぴったりです。最後の言葉としてふさわしい。きっとみなさんの胸に届くと信じています」
※女性セブン2018年10月4日号