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座布団、銭湯、吊革、猫の尻尾まで…日本の東西を比べてみた

おでんにも東西で違いがある(写真:アフロ)

 東日本と西日本の違いといえば、うどんの出汁やエスカレーターの立ち位置がすぐに思い浮かぶが、それだけじゃない。生活の隅々から猫の尻尾まで違う──『くらべる東西』著者のおかべたかし氏が日本の東西を比べてみた。

【おでん】
 関東の出汁は、醤油の色が濃い黒だが、関西では透き通っている。うどんなどでよく言われる対比だが、この違いはおでんにもある。関東の「はんぺん」や小麦粉の練り物である「ちくわぶ」、関西の「蛸」や「飛竜頭」と呼ばれるがんもどきの一種は、その地域独特の具材とされている。

【ネコ】
「カギ尻尾」と呼ばれる尻尾の先端が曲がっているネコは、関西に少なく関東に多い。この違いが生まれた背景には「猫又」と呼ばれる化け猫伝説がある。尻尾が長いネコが長生きすると、その先端が割れて猫又になるとされる。この伝説が強く信じられていた江戸では、尻尾が真っ直ぐで長いネコが敬遠され、「カギ尻尾」のネコが広く飼われるようになったという。

【座布団】
 関東と関西の座布団は、中の綿がずれないように中央に通す「綴じ糸」の形に違いを見ることができる。関西では、座布団の正面がわかるように綴じ糸の形が「Y」になっているが、関東ではこの綴じ糸の形が「十」になっている。これは関西で始まった座布団文化が江戸に来たときに、「Y」より簡単な「十」の形に変更されたためと考えられている。

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