「ダメな歯は徹底的に治療して、入れ歯でもインプラントでもとにかく完璧にして、というご家族もいるんですよ」と言うのは、母の歯科主治医。地元の高齢者も多く診ているとてもきれいな女医さんだ。

「でもね、高齢になってからの義歯は負担も大きい。大事なことは“今日もおいしく食べられる”ことだと思うの」

 その言葉にハッとした。

 悪いところは立ちどころに治療して日常に戻るというのは若い世代のやり方だ。高齢になったら、その時々にいちばん大事なことを考え、いろいろな不具合とも“うま~くつきあっていく”。そんな柔軟さが大切なことを、この女医さんから教わったのだ。

「先生、でも奇跡って1年も続くんでしょうか。母は何でも構わず食べるから、もうドキドキしちゃって」と、私。

「ホント、奇跡よね~」。そう言って先生も笑い、月1回、歯のクリーニングをしながら一緒に見守ってくれている。

 一方、当の母はというと、何度となく状況を説明してもすぐに忘れてしまう。大好物の天せいろのえび天をしっぽごと頬張りながら、「私は骨粗しょう症だから、カルシウムを摂らないと。おいしいわ~」と、ごきげんだ。

※女性セブン2018年11月1日号

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