ビジネス

家電製品の延長保証はつけるべきか 行動経済学で考えてみた

故障時に修理に出すべきか、いっそ買い替えるかも判断材料に

 この時期、年末商戦に向けて家電メーカーがさまざまな新製品を発売する。同時に、これまでの製品は“型落ち品”となって値段が下がるため、薄型テレビやドラム式洗濯機など、高額な家電製品がお得に買えるケースは多い。その際、よく選択を迫られるのが、保証期間の延長をするかどうかだ。いったい、どう判断すべきなのか。『できる人は統計思考で判断する』(三笠書房)著者でニッセイ基礎研究所上席研究員の篠原拓也氏が、「行動経済学」をもとにアドバイスする。

 * * *
 私たちは、日常生活をしていく上で、さまざまな場面で決断を迫られる。決断をしなければならないことが、「重大なこと」や「未経験なこと」だった場合、簡単に決断できるものではない。

 たとえば、皆さんは家電量販店の店員さんから、こんなことを聞かれた経験がないだろうか。

「この製品には、メーカーの1年保証がついています。当店では、この保証期間を5年に延長するサービスを取り扱っています。500円の延長保証料をお支払いいただければ、保証期間の延長ができますが、いかがいたしましょうか?」

 これから製品を買って使おう、というときの話である。突然、保証期間の延長について聞かれて、しかもすぐに判断が求められる。しかしながら、

・まだ使ってもいない製品でどれぐらい故障しやすいものなのか。
・その製品が故障するとどれぐらい困ることになるのか。
・故障時に修理に出した場合、どのくらいの修理費用がかかるものなのか。
・製品のサイクルが短い場合、故障時に修理に出すべきなのか、それともいっそのこと、新品に買い換えてしまうべきなのか。

 こうした疑問は到底分からないし、購入時点では解決できない。このような状況で、延長保証料を支払って保証期間の延長をすべきかどうか、瞬時に判断することはかなり難しいだろう。

 こんなとき、どうすれば納得のいく判断がくだせるだろうか。

関連キーワード

関連記事

トピックス

2021年に裁判資料として公開されたアンドルー王子、ヴァージニア・ジュフリー氏の写真(時事通信フォト)
《異なる形の突起物を備えた光沢感あるグローブも…》10代少女らが被害に遭った「エプスタイン事件」公開された新たな写真が示唆する“加害の痕跡”
NEWSポストセブン
「みどりの『わ』交流のつどい」に出席された秋篠宮家の次女、佳子さま(2025年12月15日、撮影/JMPA)
佳子さま、“ヘビロテ”する6万9300円ワンピース 白いジャケットからリボンをのぞかせたフェミニンな装い
NEWSポストセブン
オフシーズンを迎えた大谷翔平(時事通信フォト)
《大谷翔平がチョビ髭で肩を組んで…》撮影されたのはキッズ向け施設もある「ショッピングモール」 因縁の“リゾート別荘”があるハワイ島になぜ滞在
NEWSポストセブン
愛子さまへのオンライン署名が大きな盛り上がりを見せている背景とは(時事通信フォト)
「愛子さまを天皇に!」4万9000人がオンライン署名、急激に支持が高まっている背景 ラオス訪問での振る舞いに人気沸騰、秋篠宮家への“複雑な国民感情”も関係か
週刊ポスト
群馬県前橋市の小川晶前市長(共同通信社)
「再選させるぞ!させるぞ!させるぞ!させるぞ!」前橋市“ラブホ通い詰め”小川前市長が支援者集会に参加して涙の演説、参加者は「市長はバッチバチにやる気満々でしたよ」
NEWSポストセブン
ネットテレビ局「ABEMA」のアナウンサー・瀧山あかね(Instagramより)
〈よく見るとなにか見える…〉〈最高の丸み〉ABEMAアナ・瀧山あかねの”ぴったりニット”に絶賛の声 本人が明かす美ボディ秘訣は「2025年トレンド料理」
NEWSポストセブン
千葉大学看護学部創立50周年の式典に出席された愛子さま(2025年12月14日、撮影/JMPA)
《雅子さまの定番カラーをチョイス》愛子さま、“主役”に寄り添うネイビーとホワイトのバイカラーコーデで式典に出席 ブレードの装飾で立体感も
NEWSポストセブン
12月9日に62歳のお誕生日を迎えられた雅子さま(時事通信フォト)
《メタリックに輝く雅子さま》62歳のお誕生日で見せたペールブルーの「圧巻の装い」、シルバーの輝きが示した“調和”への希い
NEWSポストセブン
日本にも「ディープステート」が存在すると指摘する佐藤優氏
佐藤優氏が明かす日本における「ディープステート」の存在 政治家でも官僚でもなく政府の意思決定に関わる人たち、自らもその一員として「北方領土二島返還案」に関与と告白
週刊ポスト
大谷翔平選手と妻・真美子さん
《チョビ髭の大谷翔平がハワイに》真美子さんの誕生日に訪れた「リゾートエリア」…不動産ブローカーのインスタにアップされた「短パン・サンダル姿」
NEWSポストセブン
石原さとみ(プロフィール写真)
《ベビーカーを押す幸せシーンも》石原さとみのエリート夫が“1200億円MBO”ビジネス…外資系金融で上位1%に上り詰めた“華麗なる経歴”「年収は億超えか」
NEWSポストセブン
神田沙也加さんはその短い生涯の幕を閉じた
《このタイミングで…》神田沙也加さん命日の直前に元恋人俳優がSNSで“ホストデビュー”を報告、松田聖子は「12月18日」を偲ぶ日に
NEWSポストセブン