高須:ただ、日本人が鍛えても、なかなかああいうお尻にはなれないよ。骨格そのものが違うからね。表現は悪いかもしれないけど、ロバはいくら鍛えても、マッチョなロバになるだけで、競走馬にはならないんだよ。日本人女性がお尻を鍛えても、南米の女性になるわけではないからね。
──でも、どうして肉体を鍛える女性が増えているのでしょうか?
高須:やっぱり、それがトレンドだとメディアで取り上げられるからということは大きいと思う。あとは、ライザップが流行って、テレビのCMなんかで有名人が鍛えた姿を見せていることも影響しているかもな。
──たしかに、ビフォーアフターで見せるあのCMはインパクトがありますね。
高須:あのCMの手法は、なかなかすごいと思う。上手な再教育だよ。ああやって音楽に乗せて見せることで、なんだか「鍛えることが素晴らしいんだ」って思っちゃう。
でも、逆にいえば、日焼けしたムキムキの男性が、色白のぽっちゃりした姿に変わって、「これが富裕層のあるべき姿だ」って宣伝したら、「金持ちなら、ぽっちゃりしたほうがいい!」って再教育できるんじゃないのかな。ぽっちゃりボディーこそお金持ちのステータスだっていうイメージを植え付けるんだよ。まさかのぽっちゃりブームがきちゃうかもしれないな(笑い)。
でも、個人的には、ムキムキよりも、ぽっちゃりしているほうが本当に健康的でいいと思うよ。ライザップではなく「高須ザップ」で、ぽっちゃりを流行らせようかな(笑い)。
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肉体をムキムキに鍛えるよりも、どうやらぽっちゃりした体型のほうがお好みの高須院長。時代によって、美しさの基準は変わるということで、本当にぽっちゃりブームが来る日もある…?
【プロフィール】
高須克弥(たかすかつや):1945年愛知県生まれ。医学博士。昭和大学医学部卒業、同大学院医学研究科博士課程修了。大学院在学中から海外へ(イタリアやドイツ)研修に行き、最新の美容外科技術を学ぶ。脂肪吸引手術をはじめ、世界の最新美容外科技術を日本に数多く紹介。
昭和大学医学部形成外科学客員教授。医療法人社団福祉会高須病院理事長。高須クリニック院長。脂肪吸引やプチ整形など、日本に「美容整形」を広めた第一人者。人脈は芸能界、財界、政界と多岐にわたり幅広。金色有功章、紺綬褒章を受章。著書に『ブスの壁』(新潮社、西原理恵子氏との共著)、『その健康法では「早死に」する!』(扶桑社)、『筋と義理を通せば人生はうまくいく』(宝島社)、『行ったり来たり 僕の札束』(小学館)、『ダーリンは71歳・高須帝国より愛をこめて』(小学館)、『炎上上等』(扶桑社新書)、『かっちゃんねる Yes! 高須 降臨!』(悟空出版)など。最新刊は『大炎上』(扶桑社新書)。