スポーツ

SB甲斐を育てた達川光男氏「甲斐の手本は西武・炭谷です」

MVPはこの師弟愛から生まれた

「のびのび野球で立て直す」と就任会見で語った巨人・原監督。これまでの若手育成方針をひっくり返す大ベテラン阿部慎之助の捕手復帰に加え、FAで西武の炭谷銀仁朗(31)まで狙うという。ソフトバンクのヘッドコーチとして、甲斐拓也(26)をマンツーマン指導で育て上げ今年の日本一を花道に勇退したばかりの球界きっての“教え上手”達川光男氏(63)が、ソフトバンクの成功から巨人の課題を見出す。

 * * *
 大先輩の江夏豊さんが「守りの要の捕手にスポットが当たった今年の日本シリーズはよかった。コミッショナーにMVPだな」と言っていました。甲斐がMVPをもらったことで、育成選手にもスポットが当たってよかったと思う。過去には育成ではプロ入りしたくないというドラフト指名選手がいたが、プロの世界に入った以上はドラフト1位も育成6位も同じスタートラインだと甲斐が証明してくれました。

 甲斐をはじめ、ソフトバンクでは育成出身の選手が巣立っている。彼らに共通しているのは体が丈夫で悔しさをバネに練習ができること。これは一芸に秀でた選手を見つけたスカウトの功績でもあると思う。甲斐の場合は図抜けた肩をしていた。それだけだったんです。背は低いし(170センチ)、打撃も非力。ただ足腰がしっかりして肩も強かったということで、福山(龍太郎)スカウトが見つけて育成で獲った。

 ソフトバンクのスカウトは広島に似ていますね。広島も一芸に秀でた選手に注目する。私は1977年ドラフト4位で指名してもらったが、肩には自信があったものの、試合でコンタクトを落としたこともあるように目は悪いし、打撃も非力。それでも甲子園で準優勝したことで何か持っているのではないかと指名してもらった。

 ソフトバンクもハンカチ王子(日ハム・斎藤佑樹、30)が注目された2010年ドラフトで千賀(滉大、25)を育成4位、甲斐を育成6位で指名した。甲斐は日本シリーズでMVPを獲ったけど、原石を見つけてきたスカウトが陰のMVPです。

関連記事

トピックス

筒香が独占インタビューに応じ、日本復帰1年目を語った(撮影/藤岡雅樹)
「シーズン中は成績低迷で眠れず、食欲も減った」DeNA筒香嘉智が明かす“26年ぶり日本一”の舞台裏 「嫌われ者になることを恐れない強い組織になった」
NEWSポストセブン
筑波大学・生命環境学群の生物学類に推薦入試で合格したことがわかった悠仁さま(時事通信フォト)
《筑波大キャンパスに早くも異変》悠仁さま推薦合格、学生宿舎の「大規模なリニューアル計画」が進行中
NEWSポストセブン
『世界の果てまでイッテQ!』に「ヴィンテージ武井」として出演していた芸人の武井俊祐さん
《消えた『イッテQ』芸人が告白》「数年間は番組を見られなかった」手越復帰に涙した理由、引退覚悟のオーディションで掴んだ“準レギュラー”
NEWSポストセブン
12月9日に亡くなった小倉智昭さん
【仕事こそ人生でも最後は妻と…】小倉智昭さん、40年以上連れ添った夫婦の“心地よい距離感” 約1年前から別居も“夫婦のしあわせな日々”が再スタートしていた
女性セブン
10月1日、ススキノ事件の第4回公判が行われた
「激しいプレイを想像するかもしれませんが…」田村瑠奈被告(30)の母親が語る“父娘でのSMプレイ”の全貌【ススキノ首切断事件】
NEWSポストセブン
NBAレイカーズの試合観戦に訪れた大谷翔平と真美子さん(AFP=時事)
《真美子夫人との誕生日デートが話題》大谷翔平が夫婦まるごと高い好感度を維持できるワケ「腕時計は8万円SEIKO」「誕生日プレゼントは実用性重視」  
NEWSポストセブン
元夫の親友と授かり再婚をした古閑美保(時事通信フォト)
女子ゴルフ・古閑美保が“元夫の親友”と授かり再婚 過去の路上ハグで“略奪愛”疑惑浮上するもきっぱり否定、けじめをつけた上で交際に発展
女性セブン
六代目山口組の司忍組長。今年刊行された「山口組新報」では82歳の誕生日を祝う記事が掲載されていた
《山口組の「事始め式」》定番のカラオケで歌う曲は…平成最大の“ラブソング”を熱唱、昭和歌謡ばかりじゃないヤクザの「気になるセットリスト」
NEWSポストセブン
激痩せが心配されている高橋真麻(ブログより)
《元フジアナ・高橋真麻》「骨と皮だけ…」相次ぐ“激やせ報道”に所属事務所社長が回答「スーパー元気です」
NEWSポストセブン
12月6日に急逝した中山美穂さん
《追悼》中山美穂さん、芸能界きっての酒豪だった 妹・中山忍と通っていた焼肉店店主は「健康に気を使われていて、野菜もまんべんなく召し上がっていた」
女性セブン
トンボをはじめとした生物分野への興味関心が強いそうだ(2023年9月、東京・港区。撮影/JMPA)
《倍率3倍を勝ち抜いた》悠仁さま「合格」の背景に“筑波チーム” 推薦書類を作成した校長も筑波大出身、筑附高に大学教員が続々
NEWSポストセブン
自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂さん
【入浴中の不慮の事故、沈黙守るワイルド恋人】中山美穂さん、最後の交際相手は「9歳年下」「大好きな音楽活動でわかりあえる」一緒に立つはずだったビルボード
NEWSポストセブン