国内

安倍政権のブレーン政治が肥大化 非常勤参与が官僚にも指示

スポーツ担当の内閣官房参与の平田竹男・早稲田大学大学院教授(時事通信フォト)

 現在、首相官邸には、安倍晋三首相のブレーンで、かつて「成長戦略」担当の内閣官房参与を務めた作家・評論家の堺屋太一氏のような民間人出身の「内閣官房参与」が14人(1人は官僚OB、2人は元議員)任命され、総理執務室がある官邸5階や内閣府の本庁舎に部屋を与えられている。

 内閣官房参与のポストは「大統領型首相」を目指した中曽根内閣時代の総理大臣決定(1987年の「内閣官房に参与を置く規則」)で創設された。身分は非常勤の一般職公務員で報酬は1日3万4200円の日当制。〈参与は首相の諮問に答え、意見を述べる〉と役割が定められている。首相のアドバイザリースタッフにすぎない。

 安倍政権のブレーン政治が変質してきたのは、長期政権で官邸の権力が強まるにつれて首相のアドバイザーにすぎない非常勤の参与の力も肥大化し、参与たちが官僚組織に指示を出すほどの力を持っていいるところにも見える。

 スポーツ担当の内閣官房参与の平田竹男・早稲田大学大学院教授は、経産官僚から日本サッカー協会専務理事に転身、スポーツ・ビジネス研究の第一人者として知られるが、東京五輪が決まると非常勤の参与のまま内閣官房の「東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会推進本部」事務局長に就任、審議官級の8人をはじめ約50人のキャリア官僚を部下に従えている。

関連キーワード

関連記事

トピックス

近年ゲッソリと痩せていた様子がパパラッチされていたジャスティン・ビーバー(Guerin Charles/ABACA/共同通信イメージズ)
《その服どこで買ったの?》衝撃チェンジ姿のジャスティン・ビーバー(31)が“眼球バキバキTシャツ”披露でファン困惑 裁判決着の前後で「ヒゲを剃る」発言も
NEWSポストセブン
2025年10月末、秋田県内のJR線路で寝ていた子グマ。この後、轢かれてペシャンコになってしまった(住民撮影)
《線路で子グマがスヤスヤ…数時間後にペシャンコに》県民が語る熊対策で自衛隊派遣の秋田の“実情”「『命がけでとったクリ』を売る女性も」
NEWSポストセブン
(時事通信フォト)
文化勲章受章者を招く茶会が皇居宮殿で開催 天皇皇后両陛下は王貞治氏と野球の話題で交流、愛子さまと佳子さまは野沢雅子氏に興味津々 
女性セブン
各地でクマの被害が相次いでいる(右は2023年に秋田県でクマに襲われた男性)
「夫は体の原型がわからなくなるまで食い荒らされていた」空腹のヒグマが喰った夫、赤ん坊、雇い人…「異常に膨らんだ熊の胃から発見された内容物」
NEWSポストセブン
雅子さま(2025年10月28日、撮影/JMPA
【天皇陛下とトランプ大統領の会見の裏で…】一部の記者が大統領専用車『ビースト』と自撮り、アメリカ側激怒であわや外交問題 宮内庁と外務省の連携ミスを指摘する声も 
女性セブン
相次ぐクマ被害のために、映画ロケが中止に…(左/時事通信フォト、右/インスタグラムより)
《BE:FIRST脱退の三山凌輝》出演予定のクマ被害テーマ「ネトフリ」作品、“現状”を鑑みて撮影延期か…復帰作が大ピンチに
NEWSポストセブン
名古屋事件
【名古屋主婦殺害】長らく“未解決”として扱われてきた事件の大きな転機となった「丸刈り刑事」の登場 針を通すような緻密な捜査でたどり着いた「ソフトテニス部の名簿」 
女性セブン
今年の6月に不倫が報じられた錦織圭(AFP時事)
《世界ランキング急落》プロテニス・錦織圭、“下部大会”からの再出発する背景に不倫騒と選手生命の危機
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる(左/時事通信フォト)
《空腹でもないのに、ただただ人を襲い続けた》“モンスターベア”は捕獲して山へ帰してもまた戻ってくる…止めどない「熊害」の恐怖「顔面の半分を潰され、片目がボロり」
NEWSポストセブン
カニエの元妻で実業家のキム・カーダシアン(EPA=時事)
《金ピカパンツで空港に到着》カニエ・ウエストの妻が「ファッションを超える」アパレルブランド設立、現地報道は「元妻の“攻めすぎ下着”に勝負を挑む可能性」を示唆
NEWSポストセブン
大谷翔平と真美子さんの胸キュンワンシーンが話題に(共同通信社)
《真美子さんがウインク》大谷翔平が参加した優勝パレード、舞台裏でカメラマンが目撃していた「仲良し夫婦」のキュンキュンやりとり
NEWSポストセブン
兵庫県宝塚市で親族4人がボーガンで殺傷された事件の発生時、現場周辺は騒然とした(共同通信)
「子どもの頃は1人だった…」「嫌いなのは母」クロスボウ家族殺害の野津英滉被告(28)が心理検査で見せた“家族への執着”、被害者の弟に漏らした「悪かった」の言葉
NEWSポストセブン