危険な飲み合わせ

 手軽に扱える市販薬同士にも、注意すべき組み合わせは数多く存在する。

「例えば、風邪の症状があったとします。『総合風邪薬』を服用しても咳が治まらず、併せて『咳止め』も飲んだ。その場合、多くの総合風邪薬に含まれるジヒドロコデインリン酸塩といった咳止めの成分を二重に飲んでしまうことになり、異常な喉の渇きを覚えたりするリスクがあります」(同前)

 同様に、「風邪薬」の服用後も熱っぽさが抜けず、「解熱鎮痛剤」を飲んだ場合には、胃が荒れる副作用がある解熱鎮痛成分を二重に服用したことになり、副作用が強く出るケースがあるという。

「この時期は忘年会や新年会などお酒の機会が増えます。『胃腸薬』を重宝する人も多いと思いますが、胃腸薬に含まれることがあるブチルスコポラミンという成分には、のどが渇く副作用があります。

 一方、暖房器具を使って閉め切った室内で過ごすことの増えるこれからの季節は、ハウスダストなどによるアレルギー性鼻炎を訴える人も多くなる。『鼻炎薬』の多くには、セチリジンやフェキソフェナジンといった抗ヒスタミン薬の成分が含有されることが多く、こちらも副作用に喉の渇きがあり、重複する。水が飲みたくなる程度ならいいでしょうが、ひどい場合は声が出なくなるほどの喉の荒れといった症状が出る可能性が存在しています」(同前)

 この抗ヒスタミン薬は、眠気の副作用が出やすい。また、「酔い止め薬」の一部にもこの抗ヒスタミン薬を含むものがある。

「2つを同時に飲むと、眠気の副作用がより強く出てしまうリスクがある。作業や移動のなかで、思わぬケガにつながる事故に遭うことも考えられます」(同前)

※週刊ポスト2018年11月30日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

遠野なぎこ(Instagramより)
《愛するネコは無事発見》遠野なぎこが明かしていた「冷房嫌い」 夏でもヒートテックで「眠っている間に脱水症状」も 【遺体の身元確認中】
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問されている秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年6月4日、撮影/JMPA)
「佳子さまは大学院で学位取得」とブラジル大手通信社が“学歴デマ報道”  宮内庁は「全報道への対応は困難。訂正は求めていません」と回答
NEWSポストセブン
米田
「元祖二刀流」の米田哲也氏が大谷翔平の打撃を「乗っているよな」と評す 缶チューハイ万引き逮捕後初告白で「巨人に移籍していれば投手本塁打数は歴代1位だった」と語る
NEWSポストセブン
花田優一が語った福田典子アナへの“熱い愛”
《福田典子アナへの“熱い愛”を直撃》花田優一が語った新恋人との生活と再婚の可能性「お互いのリズムで足並みを揃えながら、寄り添って進んでいこうと思います」
週刊ポスト
麻辣湯を中心とした中国発の飲食チェーン『楊國福』で撮影された動画が物議を醸している(HP/Instagramより)
〈まさかスープに入れてないよね、、、〉人気の麻辣湯店『楊國福』で「厨房の床で牛骨叩き割り」動画が拡散、店舗オーナーが語った実情「当日、料理長がいなくて」
NEWSポストセブン
生成AIを用いた佳子さまの動画が拡散されている(時事通信フォト)
「佳子さまの水着姿」「佳子さまダンス」…拡散する生成AI“ディープフェイク”に宮内庁は「必要に応じて警察庁を始めとする関係省庁等と対応を行う」
NEWSポストセブン
まだ重要な問題が残されている(中居正広氏/時事通信フォト)
中居正広氏と被害女性Aさんの“事案後のメール”に「フジ幹部B氏」が繰り返し登場する動かぬ証拠 「業務の延長線上」だったのか、残された最後の問題
週刊ポスト
50歳で「アンパンマン」を描き始めたやなせたかし氏(時事通信フォト)
《巨大なアンパンマン経済圏》累計市場規模は約6.6兆円…! スパイダーマンやバットマンより稼ぎ出す背景に「ミュージアム」の存在
NEWSポストセブン
保護者を裏切った森山勇二容疑者
盗撮逮捕教師“リーダー格”森山勇二容疑者在籍の小学校は名古屋市内で有数の「性教育推進校」だった 外部の団体に委託して『思春期セミナー』を開催
週刊ポスト
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《ブログが主な収入源…》女優・遠野なぎこ、レギュラー番組“全滅”で悩んでいた「金銭苦」、1週間前に公表した「診断結果」「薬の処方」
NEWSポストセブン
ホストクラブや風俗店、飲食店のネオン看板がひしめく新宿歌舞伎町(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」のもとにやって来た相談者は「女風」のセラピスト》3か月でホストを諦めた男性に声を掛けた「紫色の靴を履いた男」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 万引き逮捕の350勝投手が独占懺悔告白ほか
「週刊ポスト」本日発売! 万引き逮捕の350勝投手が独占懺悔告白ほか
NEWSポストセブン