葬儀で気丈に喪主挨拶をする美紀さん


 出棺を前に、美紀さんは葬儀場の外に集まった秀樹のファンにも挨拶をしようと心に決める。そして庭に出て、秀樹に最後のお別れをしに来た人々の波を目にする。その数、1万人以上。

 美紀さんはこのとき、夫・木本龍雄(本名)が、西城秀樹としてどれほど多くの人に愛されていたのかを、改めて知った。秀樹の亡骸は彼が「いちばん好きな曲」と明かす『ブルースカイ ブルー』が流れるなか、葬儀場を後にした。

 秀樹の死から半年。美紀さんが近況を教えてくれた。

「いちばんのパパっ子だった長女の莉子は友達の支えもあって、明るさを取り戻しています。長男の慎之介は秀樹さんが応援してくれたサッカーの道を邁進しています。次男の悠天は、なんと秀樹さんのお墓のデザインを考えているんです。私はというと…最近、ようやく昔のアルバムを眺められるようになりました。“パパが天国からいつも見守ってくれている”今、家族はそう思って日々を過ごしています」

 秀樹と旧知の浅田美代子(62才)は、美紀さんの今回の著書にこんな一文を寄せている。

《知らなかった。
次から次へと襲ってくる病魔と闘っていた日々を…
幸福とはどれだけ濃密にその時間を一緒に過ごせたかだと思う。
ヒデキは本当の幸福を感じながら旅立ったのでしょう。なんてステキな家族なんだろう。
美紀さん ヒデキに
幸福をありがとう。》

(文中、敬称略)

※女性セブン2018年11月29日・12月6日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

球種構成に明らかな変化が(時事通信フォト)
大谷翔平の前半戦の投球「直球が6割超」で見えた“最強の進化”、しかしメジャーでは“フォーシームが決め球”の選手はおらず、組み立てを試行錯誤している段階か
週刊ポスト
参議院選挙に向けてある動きが起こっている(時事通信フォト)
《“参政党ブーム”で割れる歌舞伎町》「俺は彼らに賭けますよ」(ホスト)vs.「トー横の希望と参政党は真逆の存在」(トー横キッズ)取材で見えた若者のリアルな政治意識とは
NEWSポストセブン
ベビーシッターに加えてチャイルドマインダーの資格も取得(横澤夏子公式インスタグラムより)
芸人・横澤夏子の「婚活」で学んだ“ママの人間関係構築術”「スーパー&パークを話のタネに」「LINE IDは減るもんじゃない」
NEWSポストセブン
LINEヤフー現役社員の木村絵里子さん
LINEヤフー現役社員がグラビア挑戦で美しいカラダを披露「上司や同僚も応援してくれています」
NEWSポストセブン
モンゴル滞在を終えて帰国された雅子さま(撮影/JMPA)
雅子さま、戦後80年の“かつてないほどの公務の連続”で体調は極限に近い状態か 夏の3度の静養に愛子さまが同行、スケジュールは美智子さまへの配慮も 
女性セブン
場所前には苦悩も明かしていた新横綱・大の里
新横綱・大の里、場所前に明かしていた苦悩と覚悟 苦手の名古屋場所は「唯一無二の横綱」への起点場所となるか
週刊ポスト
医療的ケア児の娘を殺害した母親の公判が行われた(左はイメージ/Getty、右は福岡地裁/時事通信)
24時間介護が必要な「医療的ケア児の娘」を殺害…無理心中を計った母親の“心の線”を切った「夫の何気ない言葉」【判決・執行猶予付き懲役3年】
NEWSポストセブン
近況について語った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
渡邊渚さんが綴る自身の「健康状態」の変化 PTSD発症から2年が経ち「生きることを選択できるようになってきた」
NEWSポストセブン
昨年12月23日、福島県喜多方市の山間部にある民家にクマが出現した(写真はイメージです)
《またもクレーム殺到》「クマを殺すな」「クマがいる土地に人間が住んでるんだ!」ヒグマ駆除後に北海道の役場に電話相次ぐ…猟友会は「ヒグマの肉食化が進んでいる」と警鐘
NEWSポストセブン
レッドカーペットを彩った真美子さんのピアス(時事通信)
《価格は6万9300円》真美子さんがレッドカーペットで披露した“個性的なピアス”はLAデザイナーのハンドメイド品! セレクトショップ店員が驚きの声「どこで見つけてくれたのか…」【大谷翔平と手繋ぎ登壇】
NEWSポストセブン
竹内朋香さん(左)と山下市郎容疑者(左写真は飲食店紹介サイトより。現在は削除済み)
《浜松ガールズバー殺人》被害者・竹内朋香さん(27)の夫の慟哭「妻はとばっちりを受けただけ」「常連の客に自分の家族が殺されるなんて思うかよ」
週刊ポスト
真美子さん着用のピアスを製作したジュエリー工房の経営者が語った「驚きと喜び」
《真美子さん着用で話題》“個性的なピアス”を手がけたLAデザイナーの共同経営者が語った“驚きと興奮”「子どもの頃からドジャースファンで…」【大谷翔平と手繋ぎでレッドカーペット】
NEWSポストセブン