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2018.11.26 16:00  週刊ポスト

男性ネットユーザーが知りたいのは「加害者・被害者は美人か」

 冒頭で「事件に巻き込まれない方がいい」と書いた理由は、被害者になるとこうしたサイトの餌食になるからだ。何しろこいつらは何か事故・事件が報じられたら被害者・加害者の名前で検索をかけ、関連情報を集め、サイトにまとめる。被害者・加害者がSNSをやっていようものならば、写真を盗んで貼りまくる。

 特に狙われるのは女性だ。それは、ネットを見ている人間、特に男が「この加害者・被害者は美人か?」という一点を鬱勃たるパトスをもって知りたがるから。だから、こんなタイトルの記事が書かれる。あくまでも仮だ。女性が男からバッグを奪われその際に殴られて軽傷を負った事件としよう。

「権田原崎薫子の顔画像と最終学歴とカップ数は? 襲撃した山根市之丞の地元での評判は?」

 名前が特徴的であればあるほどこのメディアにとっては使用価値が高い。なぜなら、検索で引っかかりやすく本人特定が容易で、珍しい名前であればあるほど記事は作りやすくなる。

 冬によくある登山中の滑落死だが、女性が被害者であれば実名を挙げられて記事化され、SNSで拾った顔写真を載せ「とても美人ですね」などと平気で書かれる。以後、その名前を検索した場合、これらのコピペ記事が検索では上位に来る。故人の思い出を見ようと名前を検索しても、クソメディアのカネ稼ぎに利用されている様が見え、悲しみが増幅するだろう。だからこそ今後、生まれてくる我が子の名前は地味にする方がいい。自分に息子や娘が生まれたら、「中川界隈」で有名な「中川一郎」や「中川昭一」「中川翔子」にし、「ネット隠れ蓑」を作る。

●なかがわ・じゅんいちろう/1973年生まれ。ネットで発生する諍いや珍事件をウオッチしてレポートするのが仕事。著書に『ウェブはバカと暇人のもの』『ネットのバカ』など

※週刊ポスト2018年12月7日号

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