笑えるシーン満載だが、重要なポイントは『小河ドラマ』が、ものすごく低予算ということ。制作費は地上波ドラマの2割くらいだという。これが大げさな話ではないことを、私はよく知っている。なにしろ、昨年の『小河ドラマ』第1弾『織田信長』の撮影現場取材をした際、役者信長(ロバート秋山)と本物信長(これも三宅)が登場したものの、相撲(プロレス?)をとって大騒ぎする場面では騒ぐ人々役のエキストラが雇えず(?)その場にいたスタッフ、関係者総動員、取材で居合わせたペリーもついでにわーわー騒ぐといった具合だったのである。
監督・脚本は「大人計画」の細川徹。「龍馬」は前作よりもさらに小回りとセリフのキレがよくなった気がする。武田に「福山んときは、勝海舟やったけど、本当は龍馬をやりたかった」と本音をつぶやかせたり、何気なく画面に映る『龍馬がくる』のポスターの監督の名前が「小友隆史」で、大河ドラマ『龍馬伝』の大友啓史監督を思わせるなど、芸も細かい。
「大河じゃないよ、小河だよ!」
ぜひ、福山雅治にも見てもらいたい…鉄矢龍馬からの知らせでもう見てるかも!? ありうる。