ビジネス

「やりたいことがない」2人の就活生 退職と活躍の「明暗」

2人の若者の違いとは…?

 就職活動の面接と言えば、「志望動機」がお決まりの質問だ。「自分は何をやりたいのか」──学生にとっては(あるいは社会人にとっても)難しい問いと言えるだろう。では「やりたいことがない」と言っていた学生は、その後どうなったのか? 就活塾・キャリアアカデミーの宇佐川景子氏が2人のケースを報告する。

 * * *
 最近の大学生は、3年生の夏になると何社かのインターンに行くことになります。彼らの多くは「将来どんなことをしたいのか?」という問いに対し、口を揃えて、金融、航空、食品、広告などの業界を挙げ、「企画の仕事をしたいです」と答えます。この受け答えの“トレンド”は、少なくともこの7~8年間、変わりません。

 ただ、この1~2年、変化を感じています。「どんなことをしたいのか?」という質問に「特にやりたいことはない」という学生が増えているのです。

「どうすればやりたいことが見つかりますか?」という質問もよく受けますが、その言葉の裏には「ホントは働きたくない」という気持ちを感じます。通勤する疲れた先輩サラリーマンの背中を見ていたら、無理もないことかもしれません。

 やりたいことがないのであれば、とりあえず大企業を受けることになりますし、大企業自体は確かに、恵まれた環境が多いと言えます。しかし、だからといって企業の理念や、求める人物像に“合わせて”入社したとしても、必ずしも幸福は約束されません。

「やりたいことがない」ままに大企業に入社した、2人の明暗を紹介します。

●大企業を1年で辞め、転職先でも“戦力外通告”されたAさん

 Aさんも多くの就活生と同様に、本当は働きたくなくて、仕方なく就活し、世間体もあることから内定が欲しい一心で、盛りに盛ったアピールで、大手企業に就職できました。福利厚生は充実し、給料も悪くありませんでした。しかし「やりがいも面白みもないこの仕事を、あと40年も続けると思うと、どうしても耐えられなくなりました」と言って1年で辞め、ベンチャーに転職しました。

「転職して、確かに給料は下がりましたが、人間関係がよく、ノルマもなく、稟議書をまわずなど余計な仕事もなく、大企業よりよっぽどホワイトだと感じました」と、転職はうまくいったように見えました。

関連記事

トピックス

運転席に座る広末涼子容疑者
《事故後初の肉声》広末涼子、「ご心配をおかけしました」騒動を音声配信で謝罪 主婦業に励む近況伝える
NEWSポストセブン
近況について語った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
渡邊渚さんが綴る自身の「健康状態」の変化 PTSD発症から2年が経ち「生きることを選択できるようになってきた」
NEWSポストセブン
昨年12月23日、福島県喜多方市の山間部にある民家にクマが出現した(写真はイメージです)
《またもクレーム殺到》「クマを殺すな」「クマがいる土地に人間が住んでるんだ!」ヒグマ駆除後に北海道の役場に電話相次ぐ…猟友会は「ヒグマの肉食化が進んでいる」と警鐘
NEWSポストセブン
真美子さん着用のピアスを製作したジュエリー工房の経営者が語った「驚きと喜び」
《真美子さん着用で話題》“個性的なピアス”を手がけたLAデザイナーの共同経営者が語った“驚きと興奮”「子どもの頃からドジャースファンで…」【大谷翔平と手繋ぎでレッドカーペット】
NEWSポストセブン
鶴保庸介氏の失言は和歌山選挙区の自民党候補・二階伸康氏にも逆風か
「二階一族を全滅させる戦い」との声も…鶴保庸介氏「運がいいことに能登で地震」発言も攻撃材料になる和歌山選挙区「一族郎党、根こそぎ潰す」戦国時代のような様相に
NEWSポストセブン
山尾志桜里氏に「自民入りもあり得るか」聞いた
【国民民主・公認取り消しの余波】無所属・山尾志桜里氏 自民党の“後追い公認”めぐる記者の直撃に「アプローチはない。応援に来てほしいくらい」
NEWSポストセブン
レッドカーペットを彩った真美子さんのピアス(時事通信)
《価格は6万9300円》真美子さんがレッドカーペットで披露した“個性的なピアス”はLAデザイナーのハンドメイド品! セレクトショップ店員が驚きの声「どこで見つけてくれたのか…」【大谷翔平と手繋ぎ登壇】
NEWSポストセブン
竹内朋香さん(左)と山下市郎容疑者(左写真は飲食店紹介サイトより。現在は削除済み)
《浜松ガールズバー殺人》被害者・竹内朋香さん(27)の夫の慟哭「妻はとばっちりを受けただけ」「常連の客に自分の家族が殺されるなんて思うかよ」
週刊ポスト
サークル活動に精を出す悠仁さま(2025年4月、茨城県つくば市。撮影/JMPA)
《普通の大学生として過ごす等身大の姿》悠仁さまが筑波大キャンパス生活で選んだ“人気ブランドのシューズ”ロゴ入りでも気にせず着用
週刊ポスト
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
遠野なぎこさん(享年45)、3度の離婚を経て苦悩していた“パートナー探し”…それでも出会った「“ママ”でいられる存在」
NEWSポストセブン
レッドカーペットに登壇した大谷夫妻(時事通信フォト)
《産後“ファッション迷子期”を見事クリア》大谷翔平・真美子さん夫妻のレッドカーペットスタイルを専門家激賞「横顔も後ろ姿も流れるように美しいシルエット」【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 石破政権が全国自治体にバラ撒いた2000億円ほか
「週刊ポスト」本日発売! 石破政権が全国自治体にバラ撒いた2000億円ほか
NEWSポストセブン