国際情報

頭髪を剃って妻らが猛抗議、拘束2年の人権派弁護士の裁判

人権派弁護士の裁判が注目を集めている

 中国当局に拘束された人権派弁護士や活動家の妻4人が12月17日、北京で頭髪を剃って抗議の意思を表明。抗議内容は、2年もの間、裁判が開かれないなどの法的な不備や人権侵害についてだったが、その9日後の12月26日、人権派弁護士の裁判が行われていたことが分かった。

 いわゆる米中貿易戦争などで米中関係が悪化するなか、トランプ米政権は悪化する中国の人権問題を批判する動きを強めている。そんなことから、習近平指導部は国際世論を意識して、拘束から2年が経過してようやく初公判を開いたものとみられる。

 抗議活動をした4人は2015年7月9日、中国当局による人権弁護士の一斉検挙、いわゆる「709事件」で拘束された王全璋弁護士の妻、李文足さんら。

 英・BBC放送などによると、李さんによると、夫の王弁護士とは接見さえ許されておらず、過去3年間に警察に30通以上の請願書を送ったものの、回答はないという。

 これに抗議して、李さんらは12月17日の午後2時ごろ、北京の最高人民法院(最高裁)の前で31回目となる抗議活動を行い、「なぜ当局は法の適正な手続きに従わないのか、答えてほしい」などと訴えた。

 このあと、李さんら4人は順次、バリカンで頭髪をそり落とした。中国語では「髪」と「法」は発音がほぼ同じの「ファー」。

 4人は声をそろえて「無髪好(ウーファーハオ)」、「無法不好(ウーファーブハオ)」と叫んだ。

関連キーワード

関連記事

トピックス

〈# まったく甘味のない10年〉〈# 送迎BBA〉加藤ローサの“ワンオペ育児”中もアップされ続けた元夫・松井大輔の“イケイケインスタ”
〈# まったく甘味のない10年〉〈# 送迎BBA〉加藤ローサの“ワンオペ育児”中もアップされ続けた元夫・松井大輔の“イケイケインスタ”
NEWSポストセブン
Benjamin パクチー(Xより)
「鎌倉でぷりぷりたんす」観光名所で胸部を露出するアイドルのSNSが物議…運営は「ファッションの認識」と説明、鎌倉市は「周囲へのご配慮をお願いいたします」
NEWSポストセブン
逮捕された谷本容疑者と、事件直前の無断欠勤の証拠メッセージ(左・共同通信)
「(首絞め前科の)言いワケも『そんなことしてない』って…」“神戸市つきまとい刺殺”谷本将志容疑者の“ナゾの虚言グセ”《11年間勤めた会社の社長が証言》
NEWSポストセブン
イギリス出身のインフルエンサーであるボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
“タダで行為できます”の海外インフルエンサー女性(26)が男性と「複数で絡み合って」…テレビ番組で過激シーン放送で物議《英・公共放送が制作》
NEWSポストセブン
ロス近郊アルカディアの豪
【FBIも捜査】乳幼児10人以上がみんな丸刈りにされ、スクワットを強制…子供22人が発見された「ロサンゼルスの豪邸」の“異様な実態”、代理出産利用し人身売買の疑いも
NEWSポストセブン
谷本容疑者の勤務先の社長(右・共同通信)
「面接で『(前科は)ありません』と……」「“虚偽の履歴書”だった」谷本将志容疑者の勤務先社長の怒り「夏季休暇後に連絡が取れなくなっていた」【神戸・24歳女性刺殺事件】
NEWSポストセブン
アメリカの女子プロテニス、サーシャ・ヴィッカリー選手(時事通信フォト)
《大坂なおみとも対戦》米・現役女子プロテニス選手、成人向けSNSで過激コンテンツを販売して海外メディアが騒然…「今まで稼いだ中で一番楽に稼げるお金」
NEWSポストセブン
(写真/共同通信)
《神戸マンション刺殺》逮捕の“金髪メッシュ男”の危なすぎる正体、大手損害保険会社員・片山恵さん(24)の親族は「見当がまったくつかない」
NEWSポストセブン
ジャスティン・ビーバーの“なりすまし”が高級クラブでジャックし出禁となった(X/Instagramより)
《あまりのそっくりぶりに永久出禁》ジャスティン・ビーバー(31)の“なりすまし”が高級クラブを4分27秒ジャックの顛末
NEWSポストセブン
愛用するサメリュック
《『ドッキリGP』で7か国語を披露》“ピュアすぎる”と話題の元フィギュア日本代表・高橋成美の過酷すぎる育成時代「ハードな筋トレで身長は低いまま、生理も26歳までこず」
NEWSポストセブン
野生のヒグマの恐怖を対峙したハンターが語った(左の写真はサンプルです)
「奴らは6発撃っても死なない」「猟犬もビクビクと震え上がった」クレームを入れる人が知らない“北海道のヒグマの恐ろしさ”《対峙したハンターが語る熊恐怖体験》
NEWSポストセブン
大谷が購入したハワイの別荘に関する訴訟があった(共同通信)
「オオタニは代理人を盾に…」黒塗りの訴状に記された“大谷翔平ビジネスのリアル”…ハワイ25億円別荘の訴訟騒動、前々からあった“不吉な予兆”
NEWSポストセブン