国内

ゴーン容疑者 無罪なら数十億円規模の国家賠償訴訟に踏み切るか

出廷したゴーン氏は少し痩せて見えたという(AFP=時事)

 裁判所を刺激し、検察にも手の内を晒すことになるため、被告側は“裁き”が確定するまで情報発信を避けるのが刑事司法の常識だという。ところが、元日産自動車会長のカルロス・ゴーン容疑者(64)は身の潔白を自ら主張し、今後、さらに攻勢を強めていきそうだ。

 1月8日に開かれた勾留理由開示手続きには、14の一般傍聴枠に1122人もの希望者が殺到した。

「ゴーン容疑者は堂々と無罪を主張しましたが、足は絶えず貧乏ゆすりのように揺らしていました。報道陣が頻繁に出入りするため法廷のドアの開閉が多く、それが気になるのか何度も視線を送っていました」(一般傍聴者)

 忙しなく行き交う報道陣に対して、裁判所の職員が「廊下は走らない! 法廷でも走らない!」と注意する一幕もあったという。

 ゴーン容疑者は、有価証券報告書の虚偽記載や損失の付け替えといった逮捕容疑を明確に否定。そして、風向きは変わりつつある。

「ゴーン容疑者は、付け替えなどの際に弁護士などと逐一相談し、徹底して“グレーだけど合法”であることにこだわっていたことがわかってきました。法の範囲内ならどんな節税も許されるとするグローバル企業と同じ理屈であり、皮肉にもゴーン容疑者が“プロ経営者”であることを示しています。自信を持って逮捕に踏み切った検察でしたが、公判維持の難しさに直面しつつあります」(司法記者)

 元検察官で弁護士の郷原信郎氏は、今後の展開をこう読む。

関連記事

トピックス

”辞めるのやめた”宣言の裏にはある女性支援者の存在があった(共同通信)
「(市議会解散)あれは彼女のシナリオどおりです」伊東市“田久保市長派”の女性実業家が明かす田久保市長の“思惑”「市長に『いま辞めないで』と言ったのは私」
NEWSポストセブン
左から広陵高校の34歳新監督・松本氏と新部長・瀧口氏
《広陵高校・暴力問題》謹慎処分のコーチに加え「残りのコーチ2人も退任」していた 中井監督、部長も退任で野球経験のある指導者は「34歳新監督のみ」 160人の部員を指導できるのか
NEWSポストセブン
二刀流復帰は家族のサポートなしにはあり得なかった(getty image/共同通信)
《プールサイドで日向ぼっこ…真美子さんとの幸せ時間》大谷翔平を支える“お店クオリティの料理” 二刀流復帰後に変化した家事の比重…屋外テラスで過ごすLAの夏
NEWSポストセブン
松本智津夫・元死刑囚(時事通信フォト)
【オウム後継「アレフ」全国に30の拠点が…】松本智津夫・元死刑囚「二男音声」で話題 公安が警戒する「オウム真理教の施設」 関東だけで10以上が存在
NEWSポストセブン
9月1日、定例議会で不信任案が議決された(共同通信)
「まあね、ソーラーだけじゃなく色々あるんですよ…」敵だらけの田久保・伊東市長の支援者らが匂わせる“反撃の一手”《”10年恋人“が意味深発言》
NEWSポストセブン
鉄板焼きデートが目撃されたKing & Princeの永瀬廉、浜辺美波
《デートではお揃い服》お泊まり報道の永瀬廉と浜辺美波、「24時間テレビ」放送中に配慮が見られた“チャリT”のカラー問題
NEWSポストセブン
8月に離婚を発表した加藤ローサとサッカー元日本代表の松井大輔さん
《“夫がアスリート”夫婦の明暗》日に日に高まる離婚発表・加藤ローサへの支持 “田中将大&里田まい”“長友佑都&平愛梨”など安泰組の秘訣は「妻の明るさ」 
女性セブン
経済同友会の定例会見でサプリ購入を巡り警察の捜査を受けたことに関し、頭を下げる同会の新浪剛史代表幹事。9月3日(時事通信フォト)
《苦しい弁明》“違法薬物疑惑”のサントリー元会長・新浪剛史氏 臨床心理士が注目した会見での表情と“権威バイアス”
NEWSポストセブン
海外のアダルトサイトを通じてわいせつな行為をしているところを生配信したとして男女4人が逮捕された(海外サイトの公式サイトより)
《公然わいせつ容疑で男女4人逮捕》100人超える女性が在籍、“丸出し”配信を「黙認」した社長は高級マンションに会社登記を移して
NEWSポストセブン
麻薬取締法違反で逮捕された俳優の清水尋也容疑者(26)
「同棲していたのは小柄な彼女」大麻所持容疑の清水尋也容疑者“家賃15万円自宅アパート”緊迫のガサ当日「『ブーッ!』早朝、大きなクラクションが鳴った」《大家が証言》
NEWSポストセブン
当時の水原とのスタバでの交流について語ったボウヤー
「大谷翔平の名前で日本酒を売りたいんだ、どうかな」26億円を詐取した違法胴元・ボウヤーが明かす、当時の水原一平に迫っていた“大谷マネーへの触手”
NEWSポストセブン
サントリー新浪剛史会長が辞任したことを発表した(X、時事通信フォト)
大麻成分疑いで“ガサ入れ”があったサントリー・新浪剛史元会長の超高級港区マンション「かつては最上階にカルロス・ゴーンさんも住んでいた」
NEWSポストセブン