「キャッチャー出身の矢野(燿大)監督は、より緻密な野球をやるでしょう。広い甲子園球場にはピッタリの戦略ですよ」
上田氏自身は、通算474本塁打の強打の捕手・田淵幸一氏とタッグを組んでいた。だが、“捕手の理想像”は違っている。
「ポロポロとボールを落とし、ランナーが走り放題というのでは、ピッチャーはたまらない。私なら8番打者で構わないので、キャッチングと肩を最重要視します。もちろん、その上で田淵さんくらい打ってくれたらありがたいですが(笑い)」
阪神は、昨シーズン梅野隆太郎(27)がゴールデングラブ賞を受賞した。
「梅野の成長は著しい。よほど深刻な打撃不振に陥らない限り、彼中心でいいでしょう。そこに、坂本誠志郎(25)と原口文仁(26)をどう絡めて起用するか見ものです」
投手陣の整備が進んだだけに、扇の要の責任は大きい。
※週刊ポスト2019年1月18・25日号