ライフ

「カレーでも使える」を合言葉に開発されたスポンジがヒット

スポンジ自体の汚れ離れに着目した『スクラブドットスポンジ』

 毎日使うキッチンの必需品、食器洗い用スポンジ。食器の汚れを落とす際に欠かせないアイテムだが、時間が経つと嫌なにおいがして衛生面が気になる…という人は多いだろう。そもそも、スポンジの汚れを洗い落とすのはかなりの手間がかかる上、すべての汚れを取り除くのは難しい。そこで、スポンジ自体の汚れ離れに着目して開発されたのが3Mの『スコッチ・ブライト スクラブドットスポンジ』だ。

『スクラブドットスポンジ』は、「スポンジの汚れを落とすのではなく、スポンジ本体に汚れがつかないようにしよう」という発想の転換から始まった。従来のスポンジは、本体に張り合わせた不織布部分やネット部分の凹凸を利用して汚れをかき落とすが、その凹凸に食べかすが入り込み、スポンジ自体が汚れる原因になっていた。そこで、目が詰まってつるりとしたファブリック面を採用し、汚れを落としやすくしたのだ。

 しかし、このファブリック部分だけでは、こびりついた汚れを落とすことはできない。そこで考えついたのが、「ドット(突起)」を利用するということだ。ドットに付与する研磨樹脂の素材をどのようなものにするのかだけでなく、ドットの大きさ、数、高さなども重要な要素になるため、さまざまなパターンを考えた。

 実際に、多くの人が汚れが落ちにくいと感じているカレーやミートソースを使い、汚れ落ちのしやすさ、そしてスポンジ自体の汚れ離れの検証を重ねた。国民食であるカレーは、どこの家庭でも食べられているが、洗い物は非常に面倒。カレー用のスポンジを使い分けている人や、一度使うとすぐにだめになってしまうという人が多かったため、耐久性においても汚れ離れにおいても「カレーでも心配なく使えるスポンジを!」を合言葉に開発が進められたのだ。

 また、従来のスポンジは、おろしたては硬く、なじんできた頃にはくたびれてしまうことが多かったため、手になじみやすい柔らかさを追求した。

 試行錯誤の末、500以上のドットを配置し、「キズをつけないタイプ」と「ハードな汚れを落とすタイプ」の2種類を展開した。

 2018年8月に発売されると、堅調な売り上げを記録し、当初の計画の1.2倍の出荷量を記録(2018年10月時点)。ユーザーからは、「本当にカレーの汚れがきれいに落ちた!」という声が多数寄せられたという。

 スポンジの中では高級なイメージがあるものの、その実力でファンに支持されている『スコッチ・ブライト』ブランドだが、『スクラブドットスポンジ』も一度使ったらやみつきになる人が続出しそうな予感がする。

※女性セブン2019年1月31日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

元交際相手の白井秀征容疑者(本人SNS)のストーカーに悩まされていた岡崎彩咲陽さん(親族提供)
《川崎・ストーカー殺人》「悔しくて寝られない夜が何度も…」岡崎彩咲陽さんの兄弟が被告の厳罰求める“追悼ライブ”に500人が集結、兄は「俺の自慢の妹だな!愛してる」と涙
NEWSポストセブン
グラドルから本格派女優を目指す西本ヒカル
【ニコラス・ケイジと共演も】「目標は二階堂ふみ、沢尻エリカ」グラドルから本格派女優を目指す西本ヒカルの「すべてをさらけ出す覚悟」
週刊ポスト
阪神・藤川球児監督と、ヘッドコーチに就任した和田豊・元監督(時事通信フォト)
阪神・藤川球児監督 和田豊・元監督が「18歳年上のヘッドコーチ」就任の思惑と不安 几帳面さ、忠実さに評価の声も「何かあった時に責任を取る身代わりでは」の指摘も
NEWSポストセブン
大谷翔平と真美子さん(時事通信フォト)
《ハワイで白黒ペアルック》「大谷翔平さんですか?」に真美子さんは“余裕の対応”…ファンが投稿した「ファミリーの仲睦まじい姿」
NEWSポストセブン
赤穂市民病院が公式に「医療過誤」だと認めている手術は一件のみ(写真/イメージマート)
「階段に突き落とされた」「試験の邪魔をされた」 漫画『脳外科医 竹田くん』のモデルになった赤穂市民病院医療過誤騒動に関係した執刀医と上司の医師の間で繰り広げられた“泥沼告訴合戦”
NEWSポストセブン
被害を受けたジュフリー氏、エプスタイン元被告(時事通信フォト、司法省(DOJ)より)
《女性の体に「ロリータ」の書き込み…》10代少女ら被害に…アメリカ史上最も“闇深い”人身売買事件、新たな写真が公開「手首に何かを巻きつける」「不気味に笑う男」【エプスタイン事件】
NEWSポストセブン
2025年はMLBのワールドシリーズで優勝。WBCでも優勝して、真の“世界一”を目指す(写真/AFLO)
《WBCで大谷翔平の二刀流の可能性は?》元祖WBC戦士・宮本慎也氏が展望「球数を制限しつつマウンドに立ってくれる」、連覇の可能性は50%
女性セブン
「名球会ONK座談会」の印象的なやりとりを振り返る
〈2025年追悼・長嶋茂雄さん 〉「ONK(王・長嶋・金田)座談会」を再録 日本中を明るく照らした“ミスターの言葉”、監督就任中も本音を隠さなかった「野球への熱い想い」
週刊ポスト
12月3日期間限定のスケートパークでオープニングセレモニーに登場した本田望結
《むっちりサンタ姿で登場》10キロ減量を報告した本田望結、ピッタリ衣装を着用した後にクリスマスディナーを“絶景レストラン”で堪能
NEWSポストセブン
訃報が報じられた、“ジャンボ尾崎”こと尾崎将司さん(時事通信フォト)
笹生優花、原英莉花らを育てたジャンボ尾崎さんが語っていた“成長の鉄則” 「最終目的が大きいほどいいわけでもない」
NEWSポストセブン
日高氏が「未成年女性アイドルを深夜に自宅呼び出し」していたことがわかった
《本誌スクープで年内活動辞退》「未成年アイドルを深夜自宅呼び出し」SKY-HIは「猛省しております」と回答していた【各テレビ局も検証を求める声】
NEWSポストセブン
訃報が報じられた、“ジャンボ尾崎”こと尾崎将司さん
亡くなったジャンボ尾崎さんが生前語っていた“人生最後に見たい景色” 「オレのことはもういいんだよ…」
NEWSポストセブン