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2019.01.22 11:00  週刊ポスト

ラブロフ露外相の北方領土呼称発言 交渉まとめるシグナルか

難航したように見えたが…(時事通信フォト)

◆「内政干渉はしない」

「ロシア外務省のHPには、今回のラブロフ発言の全文が掲載されており、まずそれを正確に読む必要があります。そこにはたしかに、日本の国内法で『北方領土』としていることを〈もちろんこれは、ロシア連邦にとっては受け入れられない〉とあります。

 ただし、重要なのはその後に続く文言で、〈問題は、内政に干渉することではない〉という言い方をしています。ロシア側は“内政干渉するつもりはない”とはっきり言っているのです。そこが多くの報道では抜け落ちてしまっている」

 日本の国内法における呼称を変えろという要求であれば当然、内政干渉にあたる。ラブロフ氏は、それはしないと言い添えているわけだ。では、発言の真意をどう理解すればいいのか。

「重要なのは、“北方領土問題を解決するには、ロシア政府が国内の説得をしなくてはならない”というポイントを理解することです。日本はこれまで、固有の領土が旧ソ連やロシアに不法占拠されてきたという立場でした。だから『北方領土』という呼び方にもなる。

 一方、ロシア側の論理は違います。1945年2月に署名された『ヤルタ協定』に基づき、合法的に引き渡されたことになっている。ロシア側としては、『不法占拠している島を返す』という話ではなく、『合法的に引き渡された島々のうち、歯舞群島と色丹島を日本に贈与する』という論理にしないと、国内を説得できない。

 つまり、問題の本質は『北方領土』という呼称そのものというより、日本側の『不法占拠された日本固有の領土』という主張であり、その論理のままでは解決できないというメッセージを送ってきたのです」

 そうなると、日本が従来の主張を取り下げなければならないように思えるが、それも違っているという。

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