ビジネス

堀江貴文氏 「AIに仕事を奪われる」と考えるのは愚か

堀江貴文氏が「AI時代の生き方」を短期集中連載で解説

 AI(人工知能)の進化が止まらない。囲碁や将棋にとどまらず、さまざまな分野で「人間超え」を果たし、「仕事が奪われる」といった脅威論が後を絶たない。AIは人類の敵か、味方か――。最新刊『僕たちはもう働かなくていい』の中で、自身の「AI論」を詳しく展開する堀江貴文氏が、短期集中連載で“AI時代の生き方”について考察する。(第1回)

 * * *
 世界3大発明は「羅針盤」「火薬」「印刷技術」と言われるが、なぞらえて現在の“世界3大発明”が、新たに提唱されている。「AI」「IoT(モノのインターネット)」「ビッグデータ」だ。

 特に重要なのは、AIだと私は考える。IoTもビッグデータも、AIの技術がベースになっており、ある意味では応用分野という解釈もできるからだ。AIの一大発明が、多くのテクノロジーやサイエンス分野に、急激な進化をうながしているのは事実だ。

 自動運転技術、電子決済、ネット通販、シェアリングエコノミーの普及など、これらもAIの技術が深く関わっている。もはやAIがなければ、社会のインフラは成り立たない。そんな状況になりつつある。

 一方で、AIの存在感が高まるのと相反するように、「脅威論」も噴出している。「AIは、人から仕事を奪ってしまうのではないか?」「人間を凌駕する知能は、やがて人間を排除してしまうのではないか?」という意見だ。

 人の知性や成長力、順応性などを考慮しない、バカらしい意見だ。人間の可能性も、ずいぶん下に見られたものだ。

 これだけは言わせてもらいたい。AIを人類の敵などとみなし、わけのわからない脅威論で排除しようとするなど、絶対に許されない愚行だ。根拠のない感情論で、テクノロジーの進化をせき止めるのは、人が知性体であることをやめるのに等しい。

 もしAIに脅威を感じるのなら、AIのことを正しく学び、現在の知見から、人間社会に何をもたらそうとしているかを、自分なりに考えてみるべきだ。火を怖がったサルみたいに、テクノロジーの前で怯えているだけでは何も解決しない。

関連キーワード

関連記事

トピックス

盟友である鈴木容疑者(左・時事通信)への想いを語ったマツコ
《オンカジ賭博で逮捕のフジ・鈴木容疑者》「善貴は本当の大バカ者よ」マツコ・デラックスが語った“盟友への想い”「借金返済できたと思ってた…」
NEWSポストセブン
解散を発表したTOKIO(HPより)
《TOKIO解散には迷いなし?》松岡昌宏、「男気会見」で隠せなかった本音 唯一違った“足の動き”を見せた質問とは?
NEWSポストセブン
佐々木希と渡部建
《六本木ヒルズ・多目的トイレ5年後の現在》佐々木希が覚悟の不倫振り返り…“復活”目前の渡部建が世間を震撼させた“現場”の動線
NEWSポストセブン
東川千愛礼(ちあら・19)さんの知人らからあがる悲しみの声。安藤陸人容疑者(20)の動機はまだわからないままだ
「『20歳になったらまた会おうね』って約束したのに…」“活発で愛される女性”だった東川千愛礼さんの“変わらぬ人物像”と安藤陸人容疑者の「異変」《豊田市19歳女性殺害》
NEWSポストセブン
児童盗撮で逮捕された森山勇二容疑者(左)と小瀬村史也容疑者(右)
《児童盗撮で逮捕された教師グループ》虚飾の仮面に隠された素顔「両親は教師の真面目な一家」「主犯格は大地主の名家に婿養子」
女性セブン
組織が割れかねない“内紛”の火種(八角理事長)
《白鵬が去って「一強体制」と思いきや…》八角理事長にまさかの落選危機 定年延長案に相撲協会内で反発広がり、理事長選で“クーデター”も
週刊ポスト
ディップがプロバスケットボールチーム・さいたまブロンコスのオーナーに就任
気鋭の企業がプロスポーツ「下部」リーグに続々参入のワケ ディップがB3さいたまブロンコスの新オーナーなった理由を冨田英揮社長は「このチームを育てていきたい」と語る
NEWSポストセブン
たつき諒著『私が見た未来 完全版』と角氏
《7月5日大災害説に気象庁もデマ認定》太陽フレア最大化、ポピ族の隕石予言まで…オカルト研究家が強調する“その日”の冷静な過ごし方「ぜひ、予言が外れる選択肢を残してほしい」
NEWSポストセブン
佐々木希と渡部建
《渡部建の多目的トイレ不倫から5年》佐々木希が乗り越えた“サレ妻と不倫夫の夫婦ゲンカ”、第2子出産を迎えた「妻としての覚悟」
NEWSポストセブン
大阪・関西万博で、あられもない姿をする女性インフルエンサーが現れた(Xより)
《万博会場で赤い下着で迷惑行為か》「セクシーポーズのカンガルー、発見っ」女性インフルエンサーの行為が世界中に発信 協会は「投稿を認識していない」
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(HP/Xより)
《東洋大学に“そんなことある?”を問い合わせた結果》学歴詐称疑惑の田久保眞紀・伊東市長「除籍であることが判明」会見にツッコミ続出〈除籍されたのかわからないの?〉
NEWSポストセブン
愛知県豊田市の19歳女性を殺害したとして逮捕された安藤陸人容疑者(20)
事件の“断末魔”、殴打された痕跡、部屋中に血痕…“自慢の恋人”東川千愛礼さん(19)を襲った安藤陸人容疑者の「強烈な殺意」【豊田市19歳刺殺事件】
NEWSポストセブン