スポーツ

競馬の降級制度廃止によってクラス内で競走馬の二極化進む

降級制度廃止の影響は大きい

 降級制度廃止によって、これからの競馬は確実に変わる。それぞれのクラスで競走馬の二極化が進む。とくに4歳馬は陣営にとってもファンにとっても今後楽しみな馬と、そうでない馬がはっきりとしてくる。角居勝彦調教師の『週刊ポスト』での連載「競馬はもっともっと面白い 感性の法則」より、競走馬の二極化によって競馬はどんな面白さを発揮するのかについてお届けする。

 * * *
 時期的には、1、2月に降級制度を見すえて休養を挟む4歳馬は少なくなかった。4歳馬は暖かくなってきた4、5月に走らせて勝ち上がらせたい。そして6月に降級して連勝、連続連対を目論む、といったプランです。1勝しかしていない4歳馬は2勝目を、2勝馬は3勝目を、3勝馬は4勝目をということで、積極的に使うタイミングでした。4歳馬にとっては、この時期においしいチャンスがあるなというのが普通だったのです。それがなくなるのはマイナスではありますが、逆にいえば時期にこだわることなく、もっと自由に考えられるということ。4歳馬だとしても、ことさらこの時期を目指すことはない。

 500万円以下=「1勝クラス」は頭数が多く、1勝馬と2勝馬が混在することになる。4歳1勝馬と5歳(以上)2勝馬を、年齢に関係なく純粋に能力と調子で比較するようになる、ということです。もちろん能力があれば別ですが、未勝利戦を僅差や相手関係で勝ち上がっただけの馬では、そこでもう一つ勝つのは容易ではない。頭数も多いので、一度着外に終わると、次の出走権利を獲るまでに、かなり間を空けなければならなくなります。6月からはイキのいい3歳馬とも走らなければならない。

 だから、4歳の春までに2勝しておきたい。2勝できた馬なら、今後を見すえてプランが立てられます。このクラスなら頭数も少なくなるし、準オープンから降級してくる馬もいない。この時点で2勝している3歳馬は強力ですが、絶対数は多くないし、3歳限定重賞を狙っているケースも多い。

関連キーワード

関連記事

トピックス

遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《ブログが主な収入源…》女優・遠野なぎこ、レギュラー番組“全滅”で悩んでいた「金銭苦」、1週間前に公表した「診断結果」「薬の処方」
NEWSポストセブン
由莉は愛子さまの自然体の笑顔を引き出していた(2021年11月、東京・千代田区/宮内庁提供)
愛子さま、愛犬「由莉」との別れ 7才から連れ添った“妹のような存在は登校困難時の良きサポート役、セラピー犬として小児病棟でも活動
女性セブン
インフルエンサーのアニー・ナイト(Instagramより)
海外の20代女性インフルエンサー「6時間で583人の男性と関係を持つ」企画で8600万円ゲット…ついに夢のマイホームを購入
NEWSポストセブン
ホストクラブや風俗店、飲食店のネオン看板がひしめく新宿歌舞伎町(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」のもとにやって来た相談者は「女風」のセラピスト》3か月でホストを諦めた男性に声を掛けた「紫色の靴を履いた男」
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《自宅から遺体見つかる》遠野なぎこ、近隣住民が明かす「部屋からなんとも言えない臭いが…」ヘルパーの訪問がきっかけで発見
NEWSポストセブン
2014年に結婚した2人(左・時事通信フォト)
《仲間由紀恵「妊活中の不倫報道」乗り越えた8年》双子の母となった妻の手料理に夫・田中哲司は“幸せ太り”、「子どもたちがうるさくてすみません」の家族旅行
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(左/Xより)
《大学時代は自由奔放》学歴詐称疑惑の田久保市長、地元住民が語る素顔「裏表がなくて、ひょうきんな方」「お母さんは『自由気ままな放蕩娘』と…」
NEWSポストセブン
大谷翔平(時事通信)と妊娠中の真美子さん(大谷のInstagramより)
《大谷翔平バースデー》真美子さんの“第一子につきっきり”生活を勇気づけている「強力な味方」、夫妻が迎える「家族の特別な儀式」
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(HP/Xより)
田久保眞紀市長の学歴詐称疑惑 伊東市民から出る怒りと呆れ「高卒だっていい、嘘つかなきゃいいんだよ」「これ以上地元が笑いものにされるのは勘弁」
NEWSポストセブン
東京・新宿のネオン街
《「歌舞伎町弁護士」が見た性風俗店「本番トラブル」の実態》デリヘル嬢はマネジャーに電話をかけ、「むりやり本番をさせられた」と喚めき散らした
NEWSポストセブン
盟友である鈴木容疑者(左・時事通信)への想いを語ったマツコ
《オンカジ賭博で逮捕のフジ・鈴木容疑者》「善貴は本当の大バカ者よ」マツコ・デラックスが語った“盟友への想い”「借金返済できたと思ってた…」
NEWSポストセブン
米田
《チューハイ2本を万引きで逮捕された球界“レジェンド”が独占告白》「スリルがあったね」「棚に返せなかった…」米田哲也氏が明かした当日の心境
週刊ポスト