最初に述べたように、日本は今後深刻な住宅余剰に悩まされる。4戸に1戸が空き家になる未来が迫っているのに、新築住宅を無闇に作る必要はない。特に、土地が余っているからという理由で湾岸エリアにタワーマンションなど作るべきではない。

 仮にそういうタワーマンションを購入してしまったら、20年後あるいは30年後には資産価値の大幅な下落だけでなく建物としての存続すら危ぶまれるかもしれない。

 日本はひとまずタワーマンションの新たな建築を禁止すべきではないか。これは極端な主張のように思えるかもしれないが、世界の基準からすると正論に近い。ヨーロッパの多くの国では20階どころか、10数階の高層住宅さえも法律で規制しているケースが多い。特に高層住宅での子育てを禁止している国もある。

 冷静に考えれば、今の日本でタワーマンションを新たに建造する理由はほとんどない。あるとすれば、それを開発するデベロッパーが儲かるからである。あるいは、タワーマンションができるとその建物と住む人から税金が取れると目論む、一部の地方行政機関の思惑である。

 じつのところ、彼らは30年から40年先に大きなお荷物を抱えることになるという未来を、まったく理解していない。タワーマンションは普通のマンションよりも階数が高い程度にしか理解していないのだ。

 結論を述べよう。タワーマンションの建造は、法律で即刻禁止すべきである。そうしないと、我々は子孫の代に大きな負の遺産を残すことになる。

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