ライフ

「置くだけ」から「押すだけ」へ、ブルーレット50年の歴史

直接貼るタイプが主婦に大ヒット

『ブルーレット お・く・だ・け♪』のCMでおなじみの小林製薬の『ブルーレット』は、今年で発売50周年。

 年間約1億個を売り上げる国民的アイテムは、日本のトイレ変遷と共に進化を続けてきた。

『ブルーレット』が誕生したのは1969年、当時日本のトイレは汲み取り式が主流で、水洗トイレは20%程度だった。いち早くトイレの欧米化に着目した小林一雄さん(現・代表取締役会長)は、タンクの中に吊るし、水を流すだけでトイレ掃除ができる『ブルーレット』を4年かけて開発した。

 鮮やかな青い水は衝撃を与えた。同社の藤江昌広さんは、「ブルーレットはトイレと共に進化してきました」と話す。

「1970年代後半から手洗い付きタンクが普及し、1986年にはタンクの上に“置く”タイプを発売。健康志向の高まりと共に、2001年に青い水を無色透明に変えたら大好評でした」(藤江さん)

 しかし、タンクレス型のトイレの増加に伴い、年々売り上げは減少傾向に…。そこで、2015年に新たに登場したのが便器に直接押して貼るタイプの『スタンピー』だ。

「花の形がかわいい、掃除の後に押すのが楽しみ、黒ズミ汚れが減ったと、20~30代の新しいお客様が増え、発売後は生産が追いつかないほど」(藤江さん)

 5年連続で売上は伸び続け、トイレに咲く花は大人気だ。

◆1969年
 トイレタンクの中に吊るしておくと薬剤が水に溶け、青い水になって便器を洗浄。ブルー+トイレットで『ブルーレット』と命名された。

◆1986年
 手洗い付きタンクの普及に伴い、タンクの上に“置く”スタイルが主流に。ブーケとレモンの香りの2種類。

◆2001年
 尿や便の色を確認したいという人が増え、青い水から無色透明に。泡立ちがよくなり、洗浄効果もアップ。

◆2014年
『ブルーレットデコラル』の売上の半分はインバウンド需要で、お土産にする中国人が多いそう。クマのボトルを押すと花形のジェルが出る。(7.5g×3 389円)

◆2015年
 便器表面に貼り付けておくと、さわやかな香りが広がる。除菌効果をプラすしてよく清潔に、黒ズミなどの汚れを抑えてくれる。1回の使用で持続期間は約1週間。1本で4回分。(28g 324円)

※女性セブン2019年3月14日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

長男・泰介君の誕生日祝い
妻と子供3人を失った警察官・大間圭介さん「『純烈』さんに憧れて…」始めたギター弾き語り「後悔のないように生きたい」考え始めた家族の三回忌【能登半島地震から2年】
NEWSポストセブン
古谷敏氏(左)と藤岡弘、氏による二大ヒーロー夢の初対談
【二大ヒーロー夢の初対談】60周年ウルトラマン&55周年仮面ライダー、古谷敏と藤岡弘、が明かす秘話 「それぞれの生みの親が僕たちへ語りかけてくれた言葉が、ここまで導いてくれた」
週刊ポスト
小林ひとみ
結婚したのは“事務所の社長”…元セクシー女優・小林ひとみ(62)が直面した“2児の子育て”と“実際の収入”「背に腹は代えられない」仕事と育児を両立した“怒涛の日々” 
NEWSポストセブン
松田聖子のものまねタレント・Seiko
《ステージ4の大腸がん公表》松田聖子のものまねタレント・Seikoが語った「“余命3か月”を過ぎた現在」…「子供がいたらどんなに良かっただろう」と語る“真意”
NEWSポストセブン
今年5月に芸能界を引退した西内まりや
《西内まりやの意外な現在…》芸能界引退に姉の裁判は「関係なかったのに」と惜しむ声 全SNS削除も、年内に目撃されていた「ファッションイベントでの姿」
NEWSポストセブン
(EPA=時事)
《2025の秋篠宮家・佳子さまは“ビジュ重視”》「クッキリ服」「寝顔騒動」…SNSの中心にいつづけた1年間 紀子さまが望む「彼女らしい生き方」とは
NEWSポストセブン
イギリス出身のお騒がせ女性インフルエンサーであるボニー・ブルー(AFP=時事)
《大胆オフショルの金髪美女が小瓶に唾液をたらり…》世界的お騒がせインフルエンサー(26)が来日する可能性は? ついに編み出した“遠隔ファンサ”の手法
NEWSポストセブン
日本各地に残る性器を祀る祭りを巡っている
《セクハラや研究能力の限界を感じたことも…》“性器崇拝” の“奇祭”を60回以上巡った女性研究者が「沼」に再び引きずり込まれるまで
NEWSポストセブン
初公判は9月9日に大阪地裁で開かれた
「全裸で浴槽の中にしゃがみ…」「拒否ったら鼻の骨を折ります」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が明かした“エグい暴行”「警察が『今しかないよ』と言ってくれて…」
NEWSポストセブン
国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白(左/時事通信フォト)
「あなたは日テレに捨てられたんだよっ!」国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白「今の状態で戻っても…」「スパッと見切りを」
NEWSポストセブン
初公判では、証拠取調べにおいて、弁護人はその大半の証拠の取調べに対し不同意としている
《交際相手の乳首と左薬指を切断》「切っても再生するから」「生活保護受けろ」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が語った“おぞましいほどの恐怖支配”と交際の実態
NEWSポストセブン
2009年8月6日に世田谷区の自宅で亡くなった大原麗子
《私は絶対にやらない》大原麗子さんが孤独な最期を迎えたベッドルーム「女優だから信念を曲げたくない」金銭苦のなかで断り続けた“意外な仕事” 
NEWSポストセブン