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「私が75歳を過ぎたら飲まない」と医師が語る高脂血症薬は

医師が「私なら飲まない」という薬は?

 体の不調があったら薬に頼りたくなるが、薬には副作用などのデメリットもある。ただ、素人にはそこがよく分からない。そこで、病気の専門家である医師に「もし患者になったら、どの薬を飲まないか」とぶつけた──。

 コレステロールや中性脂肪が異常に高くなる「脂質異常症(高脂血症)」。心不全や急性心筋梗塞などの心血管疾患を引き起こすリスクを高めるとされる。

 北品川藤クリニック院長の石原藤樹医師がいう。

「“私が70代後半になったら”という条件付きですが、肝臓でのコレステロールの生成を抑える『スタチン』と呼ばれるタイプの薬は飲みません。

 脂質異常症治療薬の目的は『心血管疾患のリスクを下げ、寿命を延ばす』という点にあります。しかし近年、高齢者がスタチンを服用することで、心血管疾患のリスクは下がっても、総死亡リスクが上昇するという研究が複数報告されているのです」

 石原氏が根拠のひとつとして挙げるのが、2017年に米国医師会が発行する医学誌『JAMAインターナショナル メディスン』に掲載された論文だ。

「75歳以上の脂質異常症の患者は、スタチンを服用すると死亡リスクが1.34倍になりました。また、別の研究では、筋肉が溶けたり壊死したりすることで急性腎不全を起こす『横紋筋融解症』のリスクが高まることも報告されています。

 ただし、『脂質異常症を改善する』という点についてスタチンよりも有効な薬は他にないと考えているので、75歳を過ぎたら他の薬に変えるという選択もしない。私なら薬をやめることを視野に入れて少しずつ減薬していくでしょう」(石原氏)

※週刊ポスト2019年3月22日号

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