■御子柴さんのイチオシCOMIC
『Change!』曽田正人、冨山玖呂(講談社)
『シャカリキ!』や『め組の大吾』など数々の人気作をもつ曽田氏が新たに描くのは女子高生ラッパー。名門女子高に通うお嬢様がひょんなことからラップバトルに参加。言葉を武器に闘う少女の才能が開花する様を描くのが秀逸です。
『犬と猫どっちも飼ってると毎日たのしい』松本ひで吉(講談社)
天真爛漫でお茶目な犬とクールで極悪非道な猫、それぞれの特徴が対照的に描かれていて、共感しまくる作品です。ぼくは大の猫好きなので、凶悪だけど愛らしい魔王のような猫のキャラがたまりません。作者の愛情を感じますね。
『僕は問題ありません』宮崎夏次系(講談社)
「大丈夫な人」と「大丈夫じゃない人」の境目は一体どこなのか? 奇想天外のシュールな短編集で、発想が飛びすぎていて予測不能な一冊。“あなたもこれくらい飛んでいても問題ありません”というメッセージを強く感じます。
◇イチオシコミックも揃う
『恋する母たち』柴門ふみ(小学館)
40代の女性3人が、母であることに葛藤しながら、女としての恋心に揺れる様子をラブストーリーの名手がリアルに描く作品。シングルマザー、専業主婦、キャリアウーマン、三者三様の物語に心を揺さぶられます。ただのドロドロとした不倫話ではなく、3人とも自分の信念を貫くストーリーがあるからカッコイイ。
撮影/市瀬真以
※女性セブン2019年3月28日・4月4日号