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勢いを増す「固定電話不要論」、電話窓口の一部廃止も検討を

「電話にでるのが若手の仕事」も今は昔(写真/AFLO)

 かつて固定電話の加入権は立派な財産とみなされており、高額でもあったために加入権のレンタル業者も存在した。最近では逆に、固定電話は必要なのかという問いかけが普通になってきた。ネットニュース編集者の中川淳一郎氏が、固定電話不要論について考えた。

 * * *
 昨今ネット上で「電話」の扱いが散々なものになっている。曰く、「電話してくるヤツは無能」「電話は他人様の時間を奪う暴力的ツール」といった形だ。そして、中高年サラリーマンによる「若者は電話に出ず、LINEで『何かあったのですか?』と聞いてくる」という嘆きがセットになる。

 ただ、「電話派」は2019年、終わっただろう。というのも、メディアを席巻する電話絡みの話題がもはや「オレオレ詐欺」や「アポ電強盗」だらけで、自宅の固定電話は害悪しかもたらさない、との空気が醸成されているからだ。「登録した番号以外からの電話はかからない電話」や「通話を録音することを事前に伝える電話」なども販売されるようになったが、ここまで来ると「どんだけ危険な家電なんだよ」と思ってしまう。

 私自身は、2001年、会社を辞め独立した時に固定電話を契約し、「これでワシも一国一城の主だ」と誇らしい気持ちになった。しかし、度重なる支払い遅延により2006年にはNTTから強制解約をさせられた。

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