阪神戦内野ゴロをさばく根尾(時事通信フォト)
落ち着きという意味では、中日の根尾昂(18)も相当なモンですよ。野球脳もしっかりしている。ケガで出遅れましたが、NOMOジャパンに選ばれた中学時代から、「岐阜にすごいのがいる」と評判でしたからね。僕もNOMOジャパンの理事として当時見たことがありますし、大阪桐蔭に進学してからは、西谷浩一監督が報徳の後輩ということもあって様子は聞いていました。甲子園でのプレーは、小さくまとまりすぎてしまっている印象も受けましたが、そのあたりの心配をせんでもいいくらい抜きん出た頭の良さがあります。
シート打撃の打席に立つロッテのドラフト1位の藤原恭大(時事通信フォト)
同じ大阪桐蔭出身のロッテ・藤原恭大(18)は、「体がキツい」って言ってバテてましたよ。“フルスイングのし過ぎや!”って話ですけど。レギュラーかどうかはともかく、一軍では十分通用すると思いますよ。
イースタン・リーグのヤクルト戦で投球する日本ハムの吉田(時事通信フォト)
反対に、少し時間がかかりそうなのが日本ハムの吉田輝星(18)ですかね。地肩も強いしスタミナもあって、荒木大輔コーチ(54)は「(吉田に)教えることはない」と言ってましたけど、少し荒削りなところが残っている感じです。あ、甲子園のアイドルだった荒木とは夏の甲子園で投げ合った仲です。結果は僕がバッチリ投げ勝ちました(笑い)。
同じ日本ハムに大阪桐蔭からドラフト5位で入った柿木連(18)のほうが、トータルでピッチャーとしてのセンスを感じます。甲子園優勝投手ということもありますが、投げる球に角度があって、洗練されているイメージですね。
それにしても、吉田たちは恵まれていますよ。僕がキャンプ回りを始めた頃は、日ハムのグラウンドには、近くの保育園の子供たちが遊びに来ていたくらいで、ファンなんかまったくいませんでしたからね。それが今や屈指の人気球団で、今年は国頭村のリゾートホテルに泊まってました。羨ましい限りです。