◆「#節約」など“映えない”投稿も人気

 最近のInstagramは、いわゆる「インスタ映え」写真ばかりが投稿される場ではなくなっていることをご存知だろうか。

 たとえば、ダイエット法と共にダイエット前後の写真を投稿する「#ダイエット」は741万件投稿されている人気ハッシュタグ(#)だ。離婚に関する悩みや相談などを投稿する「#離婚」も6万件投稿されるなど、Instagramが自分の意志を継続させたり、同じ環境の人同士でコミュニケーションするための場として使われていることも多いのだ。

 そして今では、何か知りたいことがあるとき、ハッシュタグ検索は、ググることより標準的な検索手段にもなっている。気になるワードの前にハッシュタグをつけ、その検索結果を情報として収集している。主婦に人気のワードをハッシュタグ検索すると、投稿数の多さに、この機能が彼女たちにとって欠かせないことがわかる。

「#節約」は92.7万件投稿されており、節約するための小ネタが満載。食費を浮かせるための「#節約レシピ」(7.7万件)、リアル家計簿を公開する「#家計簿」(39.2万件)なども人気が高い。

 このような投稿を見ていると、関連ハッシュタグとして「#副業」や「#お小遣い稼ぎ」などのハッシュタグが表示される。そのようなハッシュタグ付きの投稿には、紹介したような副業詐欺投稿が混じっているというわけなのだ。

◆特徴は「札束」「子ども」「スキマ時間でOK」

 Instagramはひとつの電話番号につきひとつのIDしか持てないLINEなどと違い、匿名で複数アカウントが作れる上、知らないユーザーとの交流が普通に行われる場だ。共通のセンスを持った人が集まる信頼できるSNSという暗黙の了解があって信頼しあっているからだが、逆に、詐欺などを働く上で都合が良い場とも言える。そこでInstagramを使い、お金がほしい主婦に人気のハッシュタグを利用した詐欺が多発することになる。

 副業詐欺のアカウントの特徴はいくつかある。まず、札束やブランドものなどの写真や、子どもの写真を投稿していることが多い点。放っておくだけでスマホだけでスキマ時間に稼げるなどの手間がかからない副業という点も特徴だ。子どもが小さく働けない主婦層を狙い、楽に儲けられることをアピールしているのだ。

 また、連絡方法は密室状態でやり取りできるDM、或いはLINEということが多い。アプリを使って音声通話もできるため、最終的にはLINEに誘導することが多いようだ。類似のハッシュタグの投稿を調べたところ、複数のInstagramのアカウントが同じLINE IDを連絡先として示したり、説明文がまったく同じコピーしたものというケースを複数見かけた。

「#お小遣い稼ぎ」「#副業」などのハッシュタグで調べると、多数の情報が見つかる。その中には、本当に収入につながるものもあるかもしれない。しかし、事実としてInstagram上には副業詐欺がはびこっていること、主婦層がターゲットとされていることを知っておくべきだろう。

 もし魅力を感じる投稿を見つけたら、すぐに相手に連絡するのではなく、同じハッシュタグの他の投稿を調べたり、ビジネス名などで評判を検索したり、家族などに相談してみるといいかもしれない。

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