ライフ

年金受給開始までの「定年後10年以上」を生き延びる方法

「定年後にやりたいこと」は遅くとも50代までに始める必要がある(写真はイメージ)

 新年度が始まり、安倍政権肝いりの「働き方改革関連法」が施行された。残業時間の上限規制や年次有給休暇の取得義務化、同一労働同一賃金などが定められており、一見、労働者に優しい改革のように見える。が、経営コンサルタントで『50代からの「稼ぐ力」』著者、大前研一氏は「いま50歳以下のサラリーマンは“国に見捨てられる”という危機感を持て」とアドバイスする。

 * * *
 公的年金の受給開始選択年齢を70歳以降に引き上げようとする動きや、年金受給者、サラリーマンを狙い撃ちにした増税の動きなどを踏まえると、いま50歳以下のサラリーマンは「国に見捨てられる」という危機感を持ち、「会社から給料をもらっている」うちに定年退職後の備えをしておかねばならない。

 定年退職後も10年以上年金がもらえないという最悪の事態を想定し、「死ぬまで」自分で稼げるようにすることは、これから最も大切なスキルとなる。

 そこで重要なのは、まず「自分はこういう人生を送りたい」という明確なライフプランを定めることだ。

 日本人の多くは、学校で社会に出た後の「生き方」を教えてもらう機会がない。教師というのは学校の外で仕事をしたことがないのだから、教えられるはずもない。そのため、多くの人が「自分はこういう人生を送りたい」というライフプランを持っていないし、社会に出てからも上司など身近なところに「あの人のようになりたい」という事例が少なすぎる。

 したがって、大半の日本人は「漠たる将来の不安」を感じ、老後にお金があっても人生を楽しむために使わず、さらに貯蓄に励むので、「死ぬ瞬間が一番金持ち」になっている人が少なくない。

 どういう人生を送りたいのかというライフプランがなく、漠然とした(というか、いざという時のための悲観的な)ファイナンシャルプランがあるだけで、貯めたお金の使い方が分からないから、そうなってしまうのだ。

関連キーワード

関連記事

トピックス

24時間テレビで共演する浜辺美波と永瀬廉(公式サイトより)
《お泊り報道で話題》24時間テレビで共演永瀬廉との“距離感”に注目集まる…浜辺美波が放送前日に投稿していた“配慮の一文”
NEWSポストセブン
芸歴43年で“サスペンスドラマの帝王”の異名を持つ船越英一郎
《ベビーカーを押す妻の姿を半歩後ろから見つめて…》第一子誕生の船越英一郎(65)、心をほぐした再婚相手(42)の“自由人なスタンス”「他人に対して要求することがない」
NEWSポストセブン
ネット上では苛烈な声を上げる残念な人がうごめいている(写真/イメージマート)
ネットで見かける残念な人たち…「朝ドラにイチャモン」“日本人じゃないと思う”の決めつけ【石原壮一郎さん考察】
NEWSポストセブン
荒川区には東京都交通局が運行している鉄道・バスが多い。都電荒川線もそのひとつ。都電荒川線「荒川遊園地前」そば(2020年写真撮影:小川裕夫)
《自治体による移動支援の狙いは》東京都はシルバーパス4割値下げ、荒川区は実質0円に 神戸市は高校生通学定期券0円
NEWSポストセブン
阪神の主砲・佐藤輝明はいかにして覚醒したのか
《ついに覚醒》阪神の主砲・佐藤輝明 4球団競合で指名権を引き当てた矢野燿大・元監督らが振り返る“無名の高校生からドラ1になるまで”
週刊ポスト
韓国整形での経験談を明かしたみみたん
《鼻の付け根が赤黒く膿んで》インフルエンサー・みみたん(24)、韓国で美容整形を受けて「傷跡がカパッカパッと開いていた…」感染症治療の“苦悩”を明かす
NEWSポストセブン
ウクライナ出身の女性イリーナ・ザルツカさん(23)がナイフで切りつけられて亡くなった(Instagramより)
「戦争から逃れてアメリカ移住も…」米・ウクライナ人女性(23)無差別刺殺事件、犯人は“7年間で6回逮捕”の連続犯罪者
NEWSポストセブン
会話をしながら歩く小室さん夫妻(2025年5月)
《眞子さんが見せた“ママの顔”》お出かけスリーショットで夫・小室圭さんが着用したTシャツに込められた「我が子への想い」
NEWSポストセブン
大ヒット上映を続ける『国宝』の版元は…(主演の吉沢亮/時事通信フォト)
《映画『国宝』大ヒット》原作の版元なのに“製作委員会に入らなかった”朝日新聞社員はモヤモヤ  「どうせヒットしないだろう」とタカをくくって出資を渋った説も
週刊ポスト
米マサチューセッツ州で18歳の妊婦が失踪する事件が発生した(Facebookより)
【犯人はお腹の子の父親】「もし私が死んだらそれは彼のせい」プロムクイーン候補だった18歳妊婦の失踪事件「# findKylee(# カイリーを探せ)」が最悪の結末に《全米に衝撃》
NEWSポストセブン
不倫の「証拠」にも強弱がある(イメージ)
「不倫の“証拠”には『強い証拠』と『弱い証拠』がある」探偵歴15年のベテランが明かすまず集めるべき「不貞の決定的証拠」
NEWSポストセブン
違法賭博胴元・ボウヤーが激白した「水原と大谷、本当の関係」
《大谷から26億円送金》「ヘイ、イッペイ。翔平が前を歩いてるぜ」“違法賭博の胴元”ボウヤーが明かした「脅しの真相」、水原から伝えられていた“相棒の素顔”
NEWSポストセブン