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黄金期の広島で“余剰人材”化の若手に中日ファン熱望の声

薮田の昨シーズンの登板数は9試合(時事通信フォト)

 トレード戦略は、プロ野球チームの浮沈を左右する重要なポイントだ。広島カープを球団史上初のリーグ優勝、日本一に導き、赤ヘルの黄金期を築いた名将・古葉竹識氏は、1977年に金銭トレードで南海ホークスから江夏豊を獲得した。

「チームが勝てないと、対戦相手の使われていない選手を見ながら“うちならレギュラーなのにな……”と思ったことは少なくありません。常に各ポジションについてスカウト部長と話をして、自己満足にならないように他球団の戦力と比較しながら補強をお願いしたものです。それは現代のプロ野球でも大事なことだと思いますね。

 1977年秋に南海の野村克也監督が退任し、野村監督を慕う江夏も南海を出たがっていると聞いた。江夏を抑えで使ってはどうかということで、松田耕平オーナーに相談して獲得しました。江夏の在籍3年間でチームは2度日本一になって、“優勝請負人”になった」(古葉氏)

 かつて古葉氏が率いた広島は再び黄金期を迎えているが、捕手の“余剰人材”が目立つ。レギュラーとしてマスクを被るのは、強打が魅力の會澤翼(30)だ。一方、ファームでは2年目の中村奨成(19)が鍛錬を積んでいる。

「脂の乗った會澤が活躍しているうちに、中村が成長すれば、広島の“扇の要”は向こう10年安泰と言える。そうした中で起用に悩むのが、成長著しい20歳の坂倉将吾です。打撃は一軍レベルと言われていますが、現状、捕手としての出場の可能性が低いため、外野の練習もしている。今シーズンの初スタメンはレフトでした」(広島担当記者)

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