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アラフィフ美女が語る美容整形のリスク C型肝炎に感染も

化粧をしなくても理想の女性でいられるために

化粧をしなくても理想の女性でいられるために(イメージカット)

 美容外科の市場規模は今や世界で1兆円を超えたと言われる。日本でもその分野への関心は高く、毎年10%の伸びを示しているという調査結果もある。その活況を反映してか、有村架純の姉・有村藍里や水沢アリーなど、美容整形を告白する有名人も増えた。若い頃にはモデルの経験もあるアラフィフ美女が、なぜリスクを承知で約三十年にわたる美容整形と「メンテナンス」を続けたのか、ライターの服部直美氏がレポートする。

 * * *
 約三十年にわたり、美容整形手術やプチ整形を繰り返してきたと話すアラフィフ美女は、SNSで「うにこ」と名乗り、整形やプチ整形についてオープンに語っている。もちろん、友人や家族、インストラクターをしているダンス仲間にも隠していない。驚くほど明るい口調で話すその内容には、外科手術につきものの「リスク」も含まれていた。

 話はつらかった最初の結婚が終わるころ、21歳で初めて美容整形手術を受けたときに遡る。丸顔でふんわりした可愛らしい印象だった顔を、“強い顔”に変えるため、エラ(下顎角の骨)を削って顎を出し、耳の軟骨を移植して鼻を高く、二重まぶたの幅も大きくした。手術の結果、得られた自分の”新しい別人の顔”はとても気に入っていた。しかし、30歳で二度目の結婚をするにあたり久しぶりに健康診断を受けた結果、C型肝炎ウイルスに感染していることが発覚した。

 21歳のときに受けた美容整形手術が、感染の原因として限りなく疑わしかった。だが、正確なことは今も分からないままだ。それというのも、原因を追及する相手がいなくなってしまったからだ。

「輸血もしたし、当時は手術にフィブリノゲンを接着剤として使っていたみたい。それでC型肝炎に感染したっていうんです。頭にきて、その病院に電話したらガチャ切りされて。それから、しばらくして病院がいつのまにかなくなっていた……怖いですよね」

 彼女が手術に使ったと聞かされた「フィブリノゲン」とは、人の血液成分を原料とした血液製剤「フィブリノゲン製剤」と、それをもとに製造されていた「フィブリン糊」も含まれていたのだろう。フィブリノゲン製剤は出産や外科手術で大量出血時の止血によく使われ、フィブリン糊は手術時の縫合用接着剤として火傷や鼻血の治療、美容外科手術など幅広く使用されていたと言われている。1980年代は使用例が多かったが、当時の製造技術の都合でC型肝炎ウイルスが不活性化しないままだったため、感染を広げてしまった。

 現在では1994年以前にフィブリノゲン製剤を使用された可能性がある人に対し、使用記録がある病院から当時の患者に連絡が入り、厚生労働省はC型肝炎ウイルス検査受診を呼びかけている。しかし、彼女のC型肝炎ウイルス感染が発覚した当時は、まだ被害状況の調査すらすすんでいない時期だった。そんな不運に見舞われたのに、真相究明したくとも病院が消えたことまで笑い飛ばしながら話す。明るく乗り切ることができたのは、C型肝炎発覚直後に結婚した、二番目の夫の存在も大きかった。

「一回り上だった最初の夫は男尊女卑をむきだしにする横暴な人だったけれど、年上でも二番目の夫は優しい人だった。美容整形外科医じゃないけど、お医者さん。私が整形していることも知っていたし、理解があった」

 そうはいっても、治療は簡単ではなかったはずだ。幸いにして現在、C型肝炎は治ったというが、美容整形に対する恐怖が芽生えなかったのだろうか。

「美容整形にリスクがないっていうことはないから。手術後に膿んだりする人もいるし、あわない人もいる。でも、今は技術も上がったと思うから、これからも整形やプチ整形は続けますよ。大がかりな手術は7年に1回くらいかな。細かいものは、頻繁にやっているから数えきれない。たぶん、都内で軽く家が建つくらいはお金をかけていると思う」

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