最近の“大きな手術”は、しわが気になりはじめたおでこに、プロテーゼを入れたことだ。
「これがけっこう大変だった。おでこの生え際を切るから血がすごくて……腫れもひかないし、もう病院へ行くのが大変だから、夫に点滴の針を指してもらって、コップに血を溜めて。夫の専門は美容整形じゃないけど、お医者さんだし、安心でしょ」
そうやって独自の安全理論を述べると、プロテーゼが入ったおでこの生え際を「ほら自然でしょ?」と見せてくれた。手術のために不自然になった生え際を直すため、韓国で植毛手術を受けたのだ。
「後頭部から、ほら、こうテープ状にとって株分けみたいに植毛しているの。一本ずつ植毛する方法もあるのだけれど、それは職人技が必要だから時間もかかるし高いわけ。だからテープ状にした。韓国美容整形ツアーみたいなのがあって、それにモニター応募してホテル、コーディネーター兼通訳付きで160万くらいかけた。韓国への往復飛行機代はツアー料金とは別だったかな」
彼女のように整形とメンテナンスを繰り返す人にとって、美容整形を受けるのに場所は関係がない。だから、美容整形が盛んな韓国へ行くのは普通のこと。もちろん、専門医や医療機関の数が増えてきた日本でも、定期的に何らかの整形やプチ整形を受け続けている。少し前には、つけまつ毛やまつエクの代わりに後頭部から髪の毛を移植して、フサフサのまつ毛を作った。
「接着剤などでアレルギーを起こすので、まつげエクステやつけまつげが使えないんです。でも、移植したまつげは元々、髪の毛だから問題ない。でも、髪だから伸びてくる。伸びすぎないように、ときどき自分で小さなハサミでカットしています」
ほかにも注射やレーザー治療で若いままの肌を維持するなど、最新の美容整形リサーチを欠かさない。どれだけ維持費がかかろうと、気にならないのだろうか。
「最近はクーポンがよく出ているので、お得なものを有効活用していますよ。自分の細胞を増やす注射FGF(線維芽細胞増殖因子)や、自分の血液を分離して注入するPRP皮膚再生療法が話題ですけれど、定価でやると高いんですよね。だから、しょっちゅうネットでググってクーポンを使っています。誕生日クーポンなんて絶対に見逃せないし、ポイント制の還元率も調べます」