国内

レーシック「50代以上は安易に受けるべきではない」と眼科医

事故やトラブルが相次ぐレーシック手術(写真/アフロ)

「近視が劇的に回復する」とあっという間に市民権を得たレーシック手術だが、相次ぐ事故やトラブルにより手術件数は2008年から2014年で9割減となった。

 たびたび賛否両論が巻き起こるが、「トラブル事例は報告されているものの、受けた人の満足度が高い眼科手術の1つです」と道玄坂加藤眼科院長の加藤卓次さんは言う。ただし、50代以上は「安易に受けるべきではない」が正解のようだ。

「50代以上のかたが受けた場合、すでに老眼だったり、受けてから老眼になってしまったりする人もいる。その場合、視力が矯正されて遠くははっきり見えても、手元が見えづらくなってしまう。その時“手術前よりも見えづらくなった”と思っても、角膜を削っているから、元の状態に戻すことができないのです」(加藤さん)

 二本松眼科病院の眼科医・平松類さんはレーシックよりも、白内障手術のタイミングに合わせて、「多焦点眼内レンズ」と呼ばれる遠近両用のレンズを入れることをすすめる。

「白内障の手術では、水晶体を取り除いて人工のレンズを入れますが、その際に、遠視や近視だけでなく老眼も矯正してくれる効果を持つ多焦点眼内レンズを入れることも可能です。白内障を治す時に行えることから最近増えています。白内障手術と同じなので、リスクもそれほど高くありません」

 ただし値段は、白内障手術の約10倍。

「白内障だけを矯正する人工レンズであれば保険が適用されるため、3割負担で3万~5万円ですが、多焦点眼内レンズは自由診療となり、30万円ほどかかります。ただ、レーシックも同じくらいの値段がかかるため、もし50代以上でレーシックを受けようと考えているかたには、間違いなく多焦点眼内レンズがおすすめです」(平松さん)

※女性セブン2019年5月30日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

部下と“ラブホ密会”が報じられた前橋市の小川晶市長(左・時事通信フォト)
《「策士」との評価も》“ラブホ通いすぎ”小川晶・前橋市長がXのコメント欄を開放 続投するプラス材料に?本当の狙いとは
NEWSポストセブン
女性初の首相として新任会見に臨んだ高市氏(2025年10月写真撮影:小川裕夫)
《維新の消滅確率は90%?》高市早苗内閣発足、保守の受け皿として支持集めた政党は生き残れるのか? 存在意義が問われる維新の会や参政党
NEWSポストセブン
2021年ドラ1右腕・森木大智
《悔しいし、情けないし…》高卒4年目で戦力外通告の元阪神ドラ1右腕 育成降格でかけられた「藤川球児監督からの言葉」とは
NEWSポストセブン
滋賀県を訪問された秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年10月25日、撮影/JMPA)
《すぐに売り切れ》佳子さま、6万9300円のミントグリーンのワンピースに信楽焼イヤリングを合わせてさわやかなコーデ スカーフを背中で結ばれ、ガーリーに
NEWSポストセブン
注目される次のキャリア(写真/共同通信社)
田久保真紀・伊東市長、次なるキャリアはまさかの「国政進出」か…メガソーラー反対の“広告塔”になる可能性
週刊ポスト
送検のため奈良西署を出る山上徹也容疑者(写真/時事通信フォト)
《安倍晋三元首相銃撃事件・初公判》「犯人の知的レベルの高さ」を鈴木エイト氏が証言、ポイントは「親族への尋問」…山上徹也被告の弁護側は「統一教会のせいで一家崩壊」主張の見通し
NEWSポストセブン
この笑顔はいつまで続くのか(左から吉村洋文氏、高市早苗・首相、藤田文武氏)
自民・維新連立の時限爆弾となる「橋下徹氏の鶴の一声」 高市首相とは過去に確執、維新党内では「橋下氏の影響下から独立すべき」との意見も
週刊ポスト
元・明石市長の泉房穂氏
財務官僚が描くシナリオで「政治家が夢を語れなくなっている」前・明石市長の泉房穂氏(62)が国政復帰して感じた“強烈な危機感”
NEWSポストセブン
新恋人のA氏と腕を組み歩く姿
《そういう男性が集まりやすいのか…》安達祐実と新恋人・NHK敏腕Pの手つなぎアツアツデートに見えた「Tシャツがつなぐ元夫との奇妙な縁」
週刊ポスト
女優・八千草薫さんの自宅が取り壊されていることがわかった
《女優・八千草薫の取り壊された3億円豪邸の今》「亡き夫との庭を遺してほしい」医者から余命宣告に死の直前まで奔走した土地の現状
NEWSポストセブン
左から六代目山口組・司忍組長、六代目山口組・高山清司相談役/時事通信フォト、共同通信社)
「六代目山口組で敵う人はいない」司忍組長以上とも言われる高山清司相談役の“権力” 私生活は「100坪豪邸で動画配信サービス視聴」も
NEWSポストセブン
35万人以上のフォロワーを誇る人気インフルエンサーだった(本人インスタグラムより)
《クリスマスにマリファナキットを配布》フォロワー35万ビキニ美女インフルエンサー(23)は麻薬密売の「首謀者」だった、逃亡の末に友人宅で逮捕
NEWSポストセブン