ビジネス

京阪電鉄 鉄道会社で初めて化粧品分野へ進出する狙い

京阪特急専用車として活躍した旧3000系。現在は引退

京阪特急専用車として活躍した旧3000系。現在は引退

 有名企業が意外な分野に進出する事例が相次いでいる。もともと、鉄道会社は沿線の生活や観光にあわせた多角経営をする傾向があったが、その分野はますます広がりをみせている。ライターの小川裕夫氏が、どちらかといえば男性向けの新規事業展開が多かった鉄道会社のなかでは初めて、化粧品分野に挑む京阪電鉄の新たな試みについてレポートする。

 * * *
 鉄道は公共交通機関であり、一般的には移動手段と解釈される。しかし、鉄道事業者は不動産業や小売業などの副業も手掛けている。それらは子会社・系列会社などの別会社が担当することもあるが、グループ全体で事業を展開することで自社沿線に相乗効果を生み出し、新たな需要を創出してきた。

 鉄道本来とは異なる事業との組み合わせによることで、鉄道事業を盛り上げるといったビジネスモデルを編み出したのは阪急の総帥・小林一三(1873生~1957没)と言われる。

 鉄道の収益アップのため、小林は鉄道会社を単なる移動手段と考えなかった。沿線で多角的に事業を展開することで、全体で利益を出すこと仕組みを築いた。

 例えば、梅田駅に多くの人が行き交う光景を見て、小林は駅に百貨店を併設させることを考案。今では主要駅にターミナル百貨店があるのは当たり前の光景になっているが、当時としては画期的だった。

 同様に、小林は鉄道需要を掘り起こす目的で沿線に遊園地や宝塚歌劇団の劇場をつくった。プロ野球チームの阪急ブレーブスを創設したことも、野球観戦のために電車を利用してもらう仕掛けだった。

 小林が築いたビジネスモデルは現在にも通用しているが、近年では社会環境・ライフスタイルの変化もあって、鉄道各社は新たな掘り起こし策を模索している。

 JR九州は、農業に進出。東急は、電力自由化を機に電力事業に参入した。

 そうした中、京阪電鉄の親会社でもある京阪ホールディングスが新たな事業として化粧品の製造・販売に参入することを発表した。

「鉄道とは無縁のようにも思われる化粧品の製造・販売ですが、京阪は”ビオスタイル(BIOSTYLE)”をコンセプトに新しいライフスタイルの提案打ち出しています。その提案を具現化する新事業として、化粧品の製造・販売に参入することにしたのです」と、背景を説明するのは京阪電鉄の広報宣伝担当者だ。

関連記事

トピックス

全米野球記者協会ニューヨーク支部主催のアワードディナーに出席した大谷翔平と、妻・真美子さん(左/時事通信フォト、右/提供:soya0801_mlb)
《真美子さんが座る椅子の背もたれに腕を回し…》大谷翔平が信頼して妻を託す“日系通訳”の素性 “VIPルーム観戦にも同席”“距離が近い”
NEWSポストセブン
司法省がアンドリュー元王子の写真を公開した(写真/Getty Images)
《白シャツ女性に覆いかぶさるように…》エプスタイン・ファイルで新公開されたアンドリュー元王子とみられる人物の“近すぎる距離感の写真” 女性の体を触るカットも
NEWSポストセブン
(時事通信フォト)
【2・8総選挙「大阪1〜10区」の最新情勢】維新離党の前職が出た2区、維新前職vs自民元職vs野党候補の5区で「公明党票」はどう動くか
NEWSポストセブン
なぜ実の姉を自宅で監禁できたのか──
《“お前の足を切って渡すから足を出せ”50代姉を監禁・暴行》「インターホンを押しても出ない」「高級外車が2台」市川陽崇・奈美容疑者夫妻 “恐怖の二世帯住宅”への近隣証言
NEWSポストセブン
東京拘置所(時事通信フォト)
〈今年も一年、生きのびることができました〉前橋スナック銃乱射・小日向将人死刑囚が見せていた最後の姿「顔が腫れぼったく、精神も肉体もボロボロ」《死刑確定後16年で獄中死》
NEWSポストセブン
間違いだらけの議事録は「AIのせい」(写真提供/イメージマート)
《何でもAIに頼る人たち》会社員女性が告白「ケンカの後、彼から送られてきた”彼女の方が悪い”とAIが回答したスクショ」ほどなく破局
NEWSポストセブン
国際ジャーナリスト・落合信彦氏
国際ジャーナリスト・落合信彦氏が予見していた「アメリカが世界の警察官をやめる」「プーチン大統領暴走」の時代 世界の“悪夢”をここまで見通していた
NEWSポストセブン
高市早苗首相(時事通信フォト、2025年10月15日)
《頬がこけているようにも見える》高市早苗首相、働きぶりに心配の声「“休むのは甘え”のような感覚が拭えないのでは」【「働いて働いて」のルーツは元警察官の母親】 
NEWSポストセブン
ジェンダーレスモデルの井手上漠(23)
井手上漠(23)が港区・六本木のラウンジ店に出勤して「役作り」の現在…事務所が明かしたプロ意識と切り開く新境地
NEWSポストセブン
元日に結婚を発表した女優の長澤まさみ(時事通信フォト)
長澤まさみ「カナダ同伴」を決断させた「大親友女優」の存在…『SHOGUN』監督夫との新婚生活は“最高の環境”
NEWSポストセブン
国際ジャーナリスト・落合信彦氏
【訃報】国際ジャーナリスト・落合信彦氏が死去、84歳 独自の視点で国際政治・諜報の世界を活写 
NEWSポストセブン
薬物で急死した中国人インフルエンサー紅紅(左)と交際相手の林子晨容疑者(右)(インスタグラムより)
「口に靴下を詰め、カーテンで手を縛り付けて…」「意識不明の姿をハイ状態で撮影」中国人美女インフルエンサー(26)が薬物で急死、交際相手の男の“謎めいた行動”
NEWSポストセブン