国内

シニア専門美容室が明かす、笑顔が絶えない人たちの秘訣

旭屋書店船橋店5月12日付け週間ベストセラーランキング総合1位を獲得した『70歳のたしなみ』

《70代というのは新しいゴールデンエイジ―人生の黄金時代である。(中略)かつては60歳が還暦として人生の節目とされたが、今は70歳が人生の節目であり、次のステージへの出発点になるのではないか》。

 昭和女子大学理事長・総長の坂東眞理子さんの『70歳のたしなみ』(1188円 小学館刊)に綴られた言葉に「元気をもらった」「目からウロコが落ちた」など、たくさんの感想が寄せられている。発売1か月で4刷4万5000部を超えるヒットとなった理由と、幸せに生きるヒントを探った。

「おばあちゃんの原宿」として知られている東京・巣鴨。高齢者向けの衣料品店や食料品店が立ち並ぶ巣鴨地蔵通り商店街の一角に、シニア世代専門の「えがお美容室」がある。中に入ると、美容師の手で素敵な髪形にしてもらった高齢女性が嬉しそうにはにかむ光景が広がっていた。

「お客様は40~80代まで年齢は様々ですが、美に興味があるかたほど常に笑顔ですね」

アートディレクターの長谷川ひろこさん

 そう話すのは、ここで大勢のシニア女性のヘアスタイルを手がけている美容師でアートディレクターの長谷川ひろこさん(33才)。

「『70歳のたしなみ』を読んで、この美容室にはまさに本に書かれたたしなみを実践されているかたが大勢いらっしゃっているんだ、と思いましたね」と話す。

「例えば、坂東さんは本の中で『新しい恋愛だって始められる』と書かれていましたが、お客様と話をしていると、旦那さんと死別された70代の女性で彼氏がいらっしゃるというかたも少なくありません。服装も若々しいですし、お肌がツヤツヤしていていつも楽しそうです。

 習い事でも『10年間一つのことに打ち込めば一人前になれる』と書かれていた通り、アマチュアのオペラや社交ダンスなど、何かに夢中になって続けているかたは、ご高齢でもすごく元気です。坂東さんは『人生の黄金時代は70代にある』と書いていましたが、黄金時代を謳歌しているかたばかりですね」(長谷川さん・以下同)

 ふと待合室に目を向けると、おばあちゃん同士、話に花を咲かせ、笑い合っている。

「あちらのお客様がたは、実は先ほどまで初対面同士だったんですよ」と、長谷川さん。

「ここにいらっしゃるかたは皆さんコミュニケーション力が高くて、割とすぐ打ち解けられますよね。電車の中でも、横に座っている人としゃべって仲よくなっちゃうかたがいますが、その秘訣は笑顔だと思うんです。

 コミュニケーションをとる時は笑顔が不可欠。笑って感じのいい声で声をかけるから、すぐ仲よくなれる。坂東さんのおっしゃる通り、上機嫌でいることは、高齢を幸せに生きるために必要なたしなみですね」

関連キーワード

関連記事

トピックス

志穂美悦子さん
《事実上の別居状態》長渕剛が40歳年下美女と接近も「離婚しない」妻・志穂美悦子の“揺るぎない覚悟と肉体”「パンパンな上腕二頭筋に鋼のような腹筋」「強靭な肉体に健全な精神」 
NEWSポストセブン
「ビッグダディ」こと林下清志さん(60)
《還暦で正社員として転職》ビッグダディがビル清掃バイトを8月末で退職、林下家5人目のコンビニ店員に転身「9月から次男と期間限定同居」のさすらい人生
NEWSポストセブン
鷲谷は田中のメジャーでの活躍を目の当たりにして、自身もメジャー挑戦を決意した
【日米通算200勝に王手】巨人・田中将大より“一足先にメジャー挑戦”した駒大苫小牧の同級生が贈るエール「やっぱり将大はすごいです。孤高の存在です」
NEWSポストセブン
大阪・関西万博を訪問された佳子さま(2025年8月、大阪府・大阪市。撮影/JMPA)
《日帰り弾丸旅行を満喫》佳子さま、大阪・関西万博を初訪問 輪島塗の地球儀をご覧になった際には被災した職人に気遣われる場面も 
女性セブン
侵入したクマ
《都内を襲うクマ被害》「筋肉が凄い、犬と全然違う」駐車場で目撃した“疾走する熊の恐怖”、行政は「檻を2基設置、駆除などを視野に対応」
NEWSポストセブン
山田和利・裕貴父子
山田裕貴の父、元中日・山田和利さんが死去 元同僚が明かす「息子のことを周囲に自慢して回らなかった理由」 口数が少なく「真面目で群れない人だった」の人物評
NEWSポストセブン
8月27日早朝、谷本将志容疑者の居室で家宅捜索が行われた(右:共同通信)
《4畳半の居室に“2柱の位牌”》「300万円の自己破産を手伝った」谷本将司容疑者の勤務先社長が明かしていた“不可解な素顔”「飲みに行っても1次会で帰るタイプ」
NEWSポストセブン
国内未承認の危険ドラッグ「エトミデート」が沖縄で蔓延している(時事通信フォト/TikTokより)
《沖縄で広がる“ゾンビタバコ”》「うつろな目、手足は痙攣し、奇声を上げ…」指定薬物「エトミデート」が若者に蔓延する深刻な実態「バイ(売買)の話が不良連中に回っていた」
NEWSポストセブン
大阪・関西万博を視察された秋篠宮家の次女・佳子さま(時事通信フォト)
【美しい!と称賛】佳子さま “3着目のドットワンピ”に絶賛の声 モード誌スタイリストが解説「セブンティーズな着こなしで、万博と皇室の“歴史”を表現されたのでは」
NEWSポストセブン
騒動から2ヶ月が経ったが…(時事通信フォト)
《正直、ショックだよ》国分太一のコンプラ違反でTOKIO解散に長瀬智也が漏らしていたリアルな“本音”
NEWSポストセブン
谷本容疑者(35)の地元を取材すると、ある暗い過去があることがわかった(共同通信)
「小学生時代は不登校気味」「1人でエアガンをバンバン撃っていた」“異常な思考”はいつ芽生えたのか…谷本将志容疑者の少年時代とは【神戸市・24歳女性刺殺】
NEWSポストセブン
女優の趣里とBE:FIRSTのメンバーRYOKIが結婚を発表した(左・Instagramより)
《お腹にそっと手を当てて》ひとり娘の趣里は区役所を訪れ…背中を押す水谷豊・伊藤蘭、育んできた3人家族の「絆」
NEWSポストセブン