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SNSでの「個人間融資」に騙された被害者たちの証言

タイ警察による取り調べ中の日本人詐欺グループの男ら(時事通信フォト)

詐欺グループが海外で暗躍するケースも(タイ警察による取り調べ中の日本人詐欺グループの男ら=時事通信フォト)

 結論から言うと、みずほさんは金を借りることができなかった。みずほさんが接触した“融資アカウント”は、そもそも他人に金を貸したり融資するふりをして、女性たちに身分を全てあかさせた上で、裸の写真を送るよう要求したりして、最後は肉体関係を持たないと知人や学校、親にバラすとまで脅迫されたのである。

「5万円なら写真、10万円なら肉体関係と言われ本当に恐ろしくなり…。バイト先を教えていた為に、結局お金を借りなくても、職場に来られて嫌がらせをされるかもしれない。結局、体調を崩してしまい、学校やバイトの店長に全てを話し、引っ越しをしてなんとかことなきを得ました。しかし、私の裸の写真を渡したまま、名前もバレています。今も生きた心地がしません」(みずほさん)

 金に困った女性をターゲットにし、金銭の授受を匂わせセクシャルな要求を突きつける。絵に描いたような詐欺の構図は卑劣で許されないが、被害者は女性だけではない。

「インスタで見つけた融資話に乗っかり、約10万円を失いました。融資アカウントの名前で検索すると、実際に借りた、親身になってくれて助かったという他の書き込みがあったので信用してしまったのです」

 都内の会社員・門倉さん(仮名・二十代)は、会社の飲み会の後、一人でふらりと立ち寄った新宿区大久保のバーでぼったくり被害にあった。その額30万円。なんとかカードで支払ったが、返済のあてはない。ボーナス時期までしのげば返せると思いすがったのが、インスタグラムの“融資アカウント”だった。

「20万円ほど借りたいと言うと、先に5万円の”保証金が必要”と言われました。言われるがままに5万円分のiTuneカードを買い、カードのIDを送りましたが、20万円貸す為には、もう5万円分のIDがないとダメだと話がすり替わったのです。怪しいと思いながらも、頼みの綱はここしかないと思い、結局もう5万円分送りました。案の定と言うか、連絡はそこで途絶えたのです」(門倉さん)

 違法な“個人間融資”アカウントは、こうして被害者を騙す為に「自作自演」を行いターゲットを信用させることも少なくない。被害者に別のアカウントで接触し「被害者を救済する」などと言い、さらなる現金を要求してくる例もある。

 まさに蛇の道は蛇。危ないかも知れないけれど少しくらいなら……とグレーに見える方法で金を得ようとすると、その道のプロにしゃぶり尽くされ捨てられる。自身がこのような状況に陥ったら、親や先輩、友人らに相談するという「基本」を思い出して欲しい。スマホでSNSを見ていたら見つかったから、という理由でそこにすがるのは、危ういことだと肝に銘じて欲しい。

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