◆妻のサークルに加わると疎外感が大きい
週末に山歩きに出かける妻を、現役時代には笑顔で見送っていた元出版社勤務のCさん(70)。退職したこともあり、妻が入っていた山歩きのシニアサークルに入ることを決めた。
「同じ趣味を持てば夫婦の会話も増えるかと思ったんですが、すでに皆さんと顔見知りで、楽しそうにおしゃべりをしている。変な疎外感を覚えてしまい、結局参加しなくなってしまいました。
しかも、私が顔を出さなくなったことで、サークルの他の人たちに“何か失礼があったのかしら”と気を使わせてしまったみたいで、妻も少し居心地が悪くなったようで、迷惑をかけてしまいました」
漫画家の弘兼憲史氏が言う。
「奥さんには奥さんの仲間がいます。そこの中にくっついていくというのはよくない。家族同士が集まるのは別として、奥さんの集まりに配偶者が顔を出すのが一番気を使いますからね。
逆に奥さんを自分の仲間のところに連れていかない。このラインは絶対に守った方がいいと思います」
◆一緒にジム通いは専念できない
「夫婦で会員になると会費が割引になるからと、同じジムに入ったのですが、行く日時は別々です。
一緒にやるとムダに時間もかかるし、アドバイスを求められたら好きなように運動できなくて、不完全燃焼になりますからね」
そう話す元商社マンのDさん(74)は、妻と顔を合わせても、「来てたのか」と挨拶する程度だ。
※週刊ポスト2019年6月21日号