その後、1993年10月17日に入籍した理由にも話が及んだ。
〈黒柳:あの時、17日っていうのは、日が良い日だったんですって?
田原:そうですね。大安で日取りがいいっていうんで、ウチの社長さんがこの日に籍入れたほうがいいんじゃないか、あと、あなたが記者会見やるのもやらないのも、あなたの自由だから。
黒柳:メリー(喜多川)さん、そう言ったの?
田原:はい。〉
当時、マスコミは「事務所に結婚の報告をしていなかった」などと報道していたが、実際はきちんと筋を通していたのである。この頃、田原が自ら反論することはなかったが、旧知の黒柳の質問によって、新たな事実が浮かび上がったのだ。
このように、田原俊彦は『徹子の部屋』では素直な気持ちを吐露している。6月20日の放送予告を見ると、〈58歳…妻、娘と88歳の母を語る〉と書かれている。これまで、田原は妻や娘のことをメディアでほとんど話していない。今回も、トーク番組の醍醐味である初耳の話が飛び出すか。
●文/岡野誠:ライター・芸能研究家。研究分野は松木安太郎、生島ヒロシなど。本人へのインタビューや関係者への取材、膨大な資料を緻密に解き明かした著書『田原俊彦論 芸能界アイドル戦記1979-2018』(青弓社)では、初公開である『ザ・ベストテン』の年別ランクイン数の順位、田原俊彦の出演シーンを詳細に振り返るなどの巻末付録も充実している。