1981年、ひばりさんのお母様が亡くなられた時も、麗子さんは自分で車を運転して行って、明け方まで傍にいてあげたそうです。

 その後も、麗子さんはしょっちゅうひばりさんのお家に泊まりにいって、朝まで会話に花を咲かせていたと聞いています。

 ひばりさんは麗子さんが来る時は、付き人の女性に「麗子が来るから、何か買ってきて」と言って、買い物に行かせる。それでお洋服とかを買って帰ってくるんだけど、麗子さんは洋服のセンスにはこだわりがあるから、「嬉しいんだけど、ちょっとね(笑い)」って。実際に着ることはほとんどなかったですが、大切にしていましたよ。

 一方のひばりさんは、モノに対する執着が全然なくて。自分が着るものも、みんなが選んで持ってきてくれたものをただ着るだけ、という感じでした。

 あれだけのスターなのに、お金に呑み込まれてしまうようなことは一切なかった。

「お金があると、人は汚くなる。でも、姉さんは違った。お金を持ちながら、人間として綺麗だった」と、麗子さんは話していました。

●取材/宇都宮直子、大屋敷未世子

※週刊ポスト2019年7月19・26日号

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