国内

ジェーン・スー&中野信子が語る「ナマコ的な生き方」とは?

対談集『女に生まれてモヤってる!』を出したジェーン・スーさんと中野信子さん

「読んでラクになった!」「モヤモヤが共有できて、猛烈に感動した」など話題を集めているコラムニストのジェーン・スーさんと脳科学者の中野信子さんの対談集『女に生まれてモヤってる!』。同書の中から一部を紹介。今回は、周りからバカだと思われても、自分でゴールを設定したら楽になった、という2人の体験談をお届けします。

 * * *
スー:「働きたくない」っていう人いるでしょ、男女問わず。なぜ働きたくないのか、いろんな理由があるよね。今の仕事が嫌なのか、生活の中で仕事のプライオリティ(優先順位)を上げたくないのか、労働と呼ばれるすべての行為が嫌なのか。どちらにせよ、どうすれば効率よく生きていけるか、それぞれ工夫の仕方が違うはずだと思うんだよね。

中野:私も働きたくないよ。

スー:あなた実はそうよね。世間からは仕事好きと思われているかもしれないけど、このお方はね、誰よりも効率よく働くんですよ。

中野:普段はゾンビみたいな人間だから(笑)。最小の努力で、吊し上げに合わないように、働いているように見せかけている的な。

スー:そういうとこ、天才だよね。どうしたらミニマム労働で自分を満たせるか、かなり考えてる。テレビだって、自己顕示欲から出ているわけじゃないでしょう。まるで水面から鼻だけちょっと出してるワニだね。身の危険を感じたら、シュッと水に潜る。

中野:よく見抜きましたね(笑)。みんな水の外に出たがるんだけど、出ちゃったらそんなのひからびて死んじゃうかもしれないじゃないですか? 超低空飛行ですから、私。

スー:働きたくない気持ちを丁寧に分解して工夫した結果、このスタイルが編み出されたの?

中野:もちろん、私なりに工夫はしていて「これを残せばゴール」みたいな戒めのラインが自分の中にきちんとあるのよ。そこはなるべく破らないようにはしつつ、最小限の労力でこなしていきたい。いうなればナマコですね。ナマコってめちゃくちゃ代謝が低いのね。で、最小限しか動かないから、敵に襲われるリスクも低い。素晴らしい生態じゃないですか。「私、これだわ」って思ったよ。

関連キーワード

関連記事

トピックス

イギリス出身のインフルエンサーであるボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
「タダで行為できます」騒動の金髪美女インフルエンサー(26)が“イギリス9都市をめぐる過激バスツアー”開催「どの都市が私を一番満たしてくれる?」
NEWSポストセブン
『東方シンデレラ』オーディション出身者の魅力を山田美保子さんが語ります
《第1回グランプリは沢口靖子》浜辺美波、上白石姉妹、長澤まさみ…輝き続ける『東宝シンデレラ』オーディション出身者たちは「強さも兼ね備えている」
女性セブン
Aさんの乳首や指を切断したなどとして逮捕、起訴された
「痛がるのを見るのが好き」恋人の指を切断した被告女性(23)の猟奇的素顔…検察が明かしたスマホ禁止、通帳没収の“心理的支配”
NEWSポストセブン
9月6日から8日の3日間、新潟県に滞在された愛子さま(写真は9月11日、秋篠宮妃紀子さまにお祝いのあいさつをするため、秋篠宮邸のある赤坂御用地に入られる様子・時事通信フォト)
《ますます雅子さまに似て…》愛子さま「あえて眉山を作らずハの字に落ちる眉」「頬の高い位置にピンクのチーク」専門家が単独公務でのメイクを絶賛 気品漂う“大人の横顔”
NEWSポストセブン
川崎市に住む岡崎彩咲陽さん(当時20)の遺体が、元交際相手の白井秀征被告(28)の自宅から見つかってからおよそ4か月
「骨盤とか、遺骨がまだ全部見つかっていないの」岡崎彩咲陽さんの親族が語った “冷めることのない怒り”「(警察は)遺族の質問に一切答えなかった」【川崎ストーカー殺人】
NEWSポストセブン
シーズンオフをゆったりと過ごすはずの別荘は訴訟騒動となっている(時事通信フォト)
《真美子さんとの屋外プール時間も》大谷翔平のハワイ別荘騒動で…失われ続ける愛妻との「思い出の場所」
NEWSポストセブン
選手会長としてリーグ優勝に導いた中野拓夢(時事通信フォト)
《3歳年上のインスタグラマー妻》阪神・中野拓夢の活躍支えた“姑直伝の芋煮”…日本シリーズに向けて深まる夫婦の絆
NEWSポストセブン
学校側は寮内で何が起こったか説明する様子は無かったという
《前寮長が生徒3人への傷害容疑で書類送検》「今日中に殺すからな」ゴルフの名門・沖学園に激震、被害生徒らがコメント「厳罰を受けてほしい」
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
【七代目山口組へのカウントダウン】司忍組長、竹内照明若頭が夏休み返上…頻発する「臨時人事異動」 関係者が気を揉む「弘道会独占体制」への懸念
NEWSポストセブン
『東京2025世界陸上』でスペシャルアンバサダーを務める織田裕二
《テレビ関係者が熱視線》『世界陸上』再登板で変わる織田裕二、バラエティで見せる“嘘がないリアクション” 『踊る』続編も控え、再注目の存在に 
NEWSポストセブン
会話をしながら歩く小室さん夫妻(2025年5月)
《ベビーカーショットの初孫に初コメント》小室圭さんは「あなたにふさわしい人」…秋篠宮妃紀子さまが”木香薔薇”に隠した眞子さんへのメッセージ 圭さんは「あなたにふさわしい人」
NEWSポストセブン
海外から違法サプリメントを持ち込んだ疑いにかけられている新浪剛史氏(時事通信フォト)
《新浪剛史氏は潔白を主張》 “違法サプリ”送った「知人女性」の素性「国民的女優も通うマッサージ店を経営」「水素水コラムを40回近く連載」 警察は捜査を継続中
NEWSポストセブン