医学誌「ランセット」に発表された、世界の複数の研究を解析した報告書もある。高血圧、肥満、高齢期の難聴、喫煙、うつ病、社会的な孤立、糖尿病など、いくつかの要因を取り除いていくと、認知症の発症を35%抑制できるという。
特に、高齢期に入ったら、たばこを止めること、うつ病にならないこと、運動すること、社会的な交流を増やすこと、糖尿病を治療することが大事だとしている。
WHOのガイドラインは、栄養バランスのよい健康的な食事も推奨している。ぼくは脳の健康を保つ食の「脳活」として、次の4つのポイントを挙げたい。
【1】一日350グラム以上の野菜を食べる
【2】油は、オメガ3脂肪酸を
青背魚やクルミ、エゴマ油などに含まれている。
【3】コエンザイムQ10
イワシやサバ、ブロッコリー、ホウレン草に多く含まれている抗酸化物質。脂溶性なので脳に到達しやすい。
【4】ビタミンE
コエンザイムQ10の働きを増強する。カボチャやアボカド、大根の葉、ウナギ、ハマチなどに多く含まれている。